リーガでは11シーズン続けて“TOP7入り” ビジャレアル、マラガ、ベティスで一時代築くペジェグリーニの手腕

ベティスを指揮するペジェグリーニ photo/Getty Images

69歳の知将は今季も抜群の安定感

話題に挙がる機会はあまり多くないかもしれないが、今季も6位とリーガ・エスパニョーラで好位置につけているのがレアル・ベティスだ。

チームを指揮するのは、69歳の大ベテラン監督マヌエル・ペジェグリーニ。これまでレアル・マドリードやマンチェスター・シティといったビッグクラブの指揮を任された経験を持つ確かな実力者である。

タイトル獲得数があまり多くないこともあり、やや過小評価されているところがあるかもしれない。しかし、ペジェグリーニが魅せる安定感は抜群だ。
ペジェグリーニがリーガ・エスパニョーラで初めて指揮を執ったのは、2004年から5年間指揮したビジャレアルだ。当時はディエゴ・フォルラン、ファン・ロマン・リケルメら実力者が在籍しており、ペジェグリーニは就任初年度の2004-05シーズンにチームを3位へと導いている。続く2005-06シーズンは7位、2006‐07シーズンは5位、2007‐08シーズンは2位、2008‐09シーズンは5位とTOP7フィニッシュを継続。2005‐06シーズンはチャンピオンズリーグでもベスト4まで駒を進めている。

その功績もあり、2009年にはレアル・マドリードの指揮官に就任。1シーズンで退くことになったが、当時のジョゼップ・グアルディオラ率いるバルセロナ相手に最後まで優勝争いを展開。優勝は逃したが、ペジェグリーニ率いるレアルも102ゴールを奪って勝ち点96を稼いだ。勝ち点99を稼いだバルセロナにタイトルは奪われたが、ペジェグリーニ・レアルの数字も見事だ。

その後は2010年から3年間を同じスペインのマラガで過ごし、マンC、中国の河北足球、イングランドのウェストハムを挟み、2020年より現在のベティス指揮官へ就任している。

凄いのは、リーガ・エスパニョーラでは11シーズン連続でチームをTOP7フィニッシュへ導いているのだ。前述したビジャレアル、レアル・マドリードに続き、マラガでも開幕から指揮した2011-12シーズンは4位、2012-13シーズンは6位、現在のベティスも初年度の2020-21シーズンが6位、昨季は5位、そして今季は現時点で6位だ。

昨季にはスペイン国王杯も制しており、その手腕はもっと評価されるべきだろう。今やマラガは3部へ降格するところまで落ち込んでしまったが、ペジェグリーニ政権ではチャンピオンズリーグ・ベスト8の戦いも経験した。中堅クラブを上位へ導くのが極めて上手いのだ。

ベティスでも変わらず結果が出ており、今季も充実のシーズンとなっている。

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