リスクを負っても2失点目は防げた? ヴァラン、L・マルティネスの両CBを下げたテン・ハーグ采配が裏目に

防ぎきれなかったウィルソンのヘディング photo/Getty Images

マンUは手痛い敗戦を喫した

3日に行われたニューカッスル・ユナイテッド対マンチェスター・ユナイテッドの試合は、トップ4フィニッシュを目指す両チームにとって重要な一戦だった。

試合はホームのニューカッスルが終始押し込む展開となり、65分にMFジョー・ウィロックがヘディングで先制弾を奪う。終盤の88分にはセットプレイからFWカラム・ウィルソンが追加点を決め、ニューカッスルが2-0の勝利を収めている。ニューカッスルが3位へと順位を上げ、マンUが4位に後退した。

マンUはMFカゼミロの出場停止が響いたことは間違いないが、エリック・テン・ハーグ監督の采配も少し気になるところがあった。1点をリードされていた83分、巻き返しを図りMFフレッジ、FWファクンド・ペリストリ、DFヴィクトル・リンデロフの3選手を投入したテン・ハーグ監督だったが、ベンチに下げた選手はMFスコット・マクトミネイに加え、DFリサンドロ・マルティネス、DFラファエル・ヴァランの両センターバックだった。
最終ラインをDFディオゴ・ダロト、リンデロフ、DFルーク・ショーの3バックに変え、かなりのリスクを負って攻勢に出たマンU。結果的にセットプレイの中でリンデロフがウィルソンを捕まえきれず、2失点目を喫している。

英『The Mirror』によると、テン・ハーグ監督は83分の交代の意図をこのように明かしている。

「リードを奪われた後、試合を振り出しに戻すためにゴールを奪おうとすると、ディフェンス陣は1対1で対応することになる。だから背後にスペースがあっても守れるディフェンダー(リンデロフ)を入れた。そしてペリストリを入れることで攻撃的な選手を1人増やした」

一方、クラブOBのガリー・ネビル氏がセンターバックを2人下げたテン・ハーグ監督のこの采配を非難している。同メディアがこのようなコメントを取り上げている。

「あの交代が行われた時点でこれは最も予測しうる結果だった。マンチェスター・ユナイテッドには高さがなく、セットプレイの守備に慣れている選手、リンデロフが対応しようとしたがうまくいかなかった」

「サイドバック2人とセンターバック1人の3バックより、センターバック2人の2バックの方がいい。特にセットプレイでは本当に無防備になってしまう」

高さをキープしつつ攻撃的にいくという観点からすると、ヴァランとリンデロフの実質2バック、ヴァラン、リンデロフ、ショーの3バック、ヴァラン、リンデロフ、ダロトの3バックといった布陣もありだったかもしれない。いずれにせよ、リスクを負って攻めに出る際のベスト布陣はもう少し模索していく必要がありそうだ。

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