友人との約束を守ったのに…… “鶏風ゴールパフォーマンス”の初お披露目に失敗していた18歳のベロッティ

トリノ時代に何度も披露していた鶏パフォーマンス photo/Getty Images

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今季まだリーグ戦ではゴールを奪えていない

サッカーの一番の見どころといえばゴールシーンだが、そのゴールをどう祝うかにも注目は集まる。FWクリスティアーノ・ロナウドの「siiiiii」など、固有のゴールパフォーマンスを持っている選手も多い。 

今季からローマでプレイしている29歳FWアンドレア・ベロッティもそのうちの一人だ。「イル・ガッロ(雄鶏)」の異名を持つ彼はゴールを決めた後、手のひらを額にあて、鶏のとさかを表現することでお馴染みとなっている。

なぜ雄鶏と呼ばれ、鶏のパフォーマンスを続けているのか。ベロッティは伊『Cronache di spogliatoio』でその理由を明かしており、パフォーマンス初披露時のちょっとしたエピソードも明かしている。
事の発端はベロッティがイタリア3部のアルビーノレッフェでプレイしていた2012年。彼にはジュリ・ガッロさんという友人がおり、ガッロさんは子供の頃に点取り屋として活躍していた。鶏のとさかのパフォーマンスを先に始めたのはガッロさんで、ベロッティはそれを見て「変人だ」と思っていたという。

大人になってバーの経営を始めたガッロさんは、週末は仕事が忙しくなるため、アルビーノレッフェでプレイする18歳のベロッティを応援しに行くことがなかなかできなかった。しかしある時、お父さんが店番をしてくれることになったため、「明日試合を観に行く」とベロッティに電話で伝えた。そして、「もしゴールを決めたら、僕のために鶏のパフォーマンスをすると約束してくれ」とも頼み込んだ。

試合当日、ベロッティは試合開始後2分にゴールを決めた。そしてガッロさんとの約束通り、鶏のパフォーマンスでゴールを祝った。この時のことをベロッティはこのように回想している。

「ジュリはその日、3分遅刻したんだ。彼が駐車場に車を停めた時、彼の耳にスタジアムの歓声が届いた」

「試合後に僕たちは爆笑した。『アンドレア、僕は遅刻してしまったからもう一回やってよ!』と彼は言ってきた」

「冗談半分で始めたことだが、気に入ってしまった。そして今に至っている。ガッロ・ベロッティだ」

ローマではレギュラーの座を掴むことができていないベロッティだが、鶏パフォーマンスを披露する機会をここからどんどん増やしていくことはできるか。イル・ガッロのさらなる活躍に期待したい。

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