メッシ、ムバッペ揃ってもCLで勝てない…… PSGの“銀河系スタイル”は失敗に終わるのか

今季はベスト16でバイエルンに敗れたPSG photo/Getty Images

悲願の欧州制覇へプランの見直しが不可欠

2021年夏にはリオネル・メッシまで迎え、圧倒的なタレント力を武器にチャンピオンズリーグ制覇を目指したパリ・サンジェルマン。しかし、今季の冒険はあっさりとベスト16で終わってしまった。

今回は優勝候補の一角でもあるバイエルンとの対戦ではあったが、それでもベスト16敗退は受け入れられない結果だろう。直近7シーズンを振り返ると、パリがベスト16で姿を消すのはこれが5回目である。

大型補強を始めた頃よりチームの課題となってきたのが『組織力の向上』だ。資金力を活かして毎年のようにスター選手を獲得するものの、チームとしてまとまりを欠くところがあった。現在のチームは攻撃陣こそ豪華だが、守備のバランスには疑問が残る。
バイエルン相手の敗北を受け、元イングランド代表MFオーウェン・ハーグリーブス氏はチームとして成長していないと厳しい指摘をしている。

「彼らには素晴らしいタレントが揃っているが、チームではない。残念だよ。非常に多くの素晴らしい選手を集めたものの、どちらかと言えば後退しているように思う」(『BBC』より)。

守備ではレアル・マドリードより迎えたベテランのセルヒオ・ラモスが明らかに全盛期を過ぎており、層も薄い。バイエルン戦でも17歳のDFエル・シャダイル・ビチャブが緊急的に途中出場したが、センターバックの補強は十分だっただろうか。

気になるのは今後だ。2月にはネイマールが負傷してしまったが、悲願の欧州制覇のキーマンとして2017年に獲得したブラジルのエースも31歳だ。稼働率の部分には不安が残る。

35歳のメッシにもクラブを離れる話があり、キリアン・ムバッペも将来は分からない。攻撃陣は1から再編することになるかもしれない。

MNM全解体となれば打撃が大きいが、いずれにしてもパリは1度プランを見直す必要があるだろう。タレントを並べるだけではチャンピオンズリーグで勝てないことを痛感させられるシーズンが続いており、今の路線では厳しいか。

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