40歳までプレイしたい、代理人になりたい 再びロンドンに戻ってきたウィリアンのこれから

コリンチャンスを経てロンドンに戻ってきたウィリアン photo/Getty images

インタビューを通じてウィリアンの人柄が分かった

ウクライナのシャフタール・ドネツクで欧州のキャリアをスタートさせ、その後チェルシーでイングランドでの地位を確立したFWウィリアン。チェルシーでは339試合に出場して63ゴール62アシストと素晴らしい数字を残した。ジエゴ・コスタ、エデン・アザールらと前線で組んでいた頃の攻撃力は凄まじく、2度チェルシーでリーグ優勝を経験している。

そんなウィリアンはアーセナル、母国ブラジルのコリンチャンスを経て今季からプレミアリーグのフラムでプレイしている。すでに2試合で起用されており、6位と奮闘する昇格組を支えている。

英『The Athletic』はウィリアンに対してインタビューを行っており、なぜチェルシーからアーセナルへ移籍したのか、コリンチャンスへ復帰した理由、そしてこれからの人生について語っている。
まずチェルシーを退団し、アーセナルへ移籍したのはチェルシーが提示した新契約に不満があったからだ。ウィリアンは最終年の19-20シーズンに9ゴール7アシストと素晴らしい数字を残したが、チェルシーは2年契約を提示。これに納得いかず、週20万ポンドの給与を用意したアーセナルがウィリアンを勝ち取ったという。

しかしそのアーセナルでは期待外れなパフォーマンスに終わっており、20-21シーズンは1ゴールしか奪えなかった。

「シーズンのほとんどの間、私たちは(COVID-19のせいで)サポーターなしでプレイしていた。アーセナルのファンと会えなかった。観客の盛り上がりを感じることが必要だったのかもしれない。懐かしいと。自分だけでなく、世界中の誰にとっても難しい瞬間だった。新しいクラブでファンがいない中でプレイすることは簡単ではない」

他にも理由があったようだが、COVID-19での無観客開催が一つの大きな要因とされている。

その後再びイングランドに戻ってきたのはブラジルでの環境が影響したという。

「数試合負けただけで、ブラジルでの状況は困難になる。ある試合で最高のパフォーマンスを発揮できなかっただけで、人々はSNSで私の家族を攻撃する。そこからコリンチャンスを離れてイギリスに戻ることを考えるようになった。ここには友人がいて、一緒に戦ったプレイヤーがいて、戻ってくるように言ってくれる人もいる。プレミアリーグが世界最高峰であることも知っている」

「私はロンドンに住まなければならない。家族はここが大好きで、私もここが大好きだ。友人がいて、ロンドンはマイホームだ」

イングランドではチェルシー、アーセナルと常にロンドンのクラブに身を置いており、新天地のフラムもロンドンだ。ウィリアンやその家族にとってお気に入りの環境なようで、母国ではない国をマイホームといえるのは相当なことだ。

最後にウィリアンはこれからについて話しており、40歳までプレイしたい(現時点で34歳)と考えているようだ。チェルシーのチアゴ・シウバがロールモデルであり、ブラジル代表の同僚からインスピレーションを得ているという。

引退後は「フットボールの代理人になりたい」とも語っている。今は現役だから多くの時間を割くことはできないが、すでに勉強は始めているようだ。プロとして得た多くの経験を生かして若い選手を助けたいと考える人格者であり、これからのウィリアンに注目したい。

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