このままチャンピオンズリーグを経験しないままキャリアを終えるのだろうか。クリスタル・パレスで結果を出し続けているのがコートジボワール代表FWウィルフレッドド・ザハだ。
ザハはクリスタル・パレスのアカデミーを経て、2013年にマンチェスター・ユナイテッドへのステップアップを果たしたことがある。しかし結果は失敗で、マンUでは3試合にしか出場できなかった。2年後の2015年には完全移籍の形で古巣クリスタル・パレスに戻ることになるのだが、ここで才能に見切りをつけるには早すぎたと言える。
やや遅咲きかもしれないが、ザハは2018-19シーズンにプレミアリーグで初となる二桁得点を記録(10ゴール)。このあたりから一段上のアタッカーに成長したところがあり、2020-21シーズンは11ゴール、昨季はキャリアハイとなる14ゴールを奪っている。
だが、クリスタル・パレスからの2度目のステップアップは今夏も実現しなかった。29歳という年齢も影響しているかもしれないが、英『Football365』はチャンピオンズリーグでプレイするにふさわしい選手とビッグクラブ行きを後押しする。
2020年にはアーセナルがリールからFWニコラ・ペペを獲得したが、この際に当時のアーセナル指揮官ウナイ・エメリが本当はザハをメインターゲットにしていたとの話もある。結果論ではあるが、ペペはプレミアリーグの環境に適応できないまま今夏フランスのニースへとレンタル移籍することになった。アーセナルとしては、あの時ザハを獲得していれば攻撃に幅が生まれていたかもしれない。
チェルシーも今夏はピエール・エメリク・オバメヤンとラヒーム・スターリングを加えたが、前線はやや決定力を欠いている。ザハのようなタレントに目を向けるのも面白かっただろう。
ザハのクリスタル・パレスでの通算出場試合数は435試合にまで達しており、ややクリスタル・パレスでの時間が長すぎたように思える。今季も開幕から5試合出場で4ゴールを奪うなど、もうプレミアを代表するアタッカーと言っていいはずだ。
クリスタル・パレスとの契約は来夏までとなっており、同メディアは今夏もプレミアのビッグクラブが獲得へ本腰を入れるべきだったと見ている。2013年にマンUが目をつけたのは間違いではなかったはずだが、ステップアップのタイミングが早すぎたか。