ビスマが抜けた穴を埋めた“450万ポンドの才能” 英紙に「絶対的な巨人」と称えられるモイセス・カイセドとは何者か

中盤を支配したモイセス・カイセド photo/Getty images

中盤を支配した

22-23シーズンのブライトンはマルク・ククレジャとイヴ・ビスマの昨季の躍進を支えた2人の主力がチームから離れており、戦力ダウンするというのがマンチェスター・ユナイテッド戦前にささやかれていた通説だった。

しかし試合が始まってみれば強度の高いプレッシングを実現するブライトンがユナイテッドを圧倒しており、前半だけで2-0と大きなリードを得た。後半は押し込まれる展開になったが、守護神ロベルト・サンチェスのビッグセーブもあって2-1とプレミアリーグ初戦を白星で飾った。

このゲームで圧倒的な存在感を披露したのが、中盤のMFモイセス・カイセドだ。エクアドル出身の20歳で、昨季の前半戦はベルギーのベールスホットでプレイしている。後半戦に保有元のブライトンに呼び戻され、今季は開幕戦からピッチに立った。エクアドル代表でも中心選手であり、9月に日本代表とも対戦することになる。
カイセドが素晴らしかったのは中盤でのボール奪取だろう。178cmと大柄な選手ではないが、体が強くユナイテッドの屈強な選手と競り合っても負けることはない。デュエルは11戦8勝と勝ち越しており、インターセプト3回、タックル成功数4回と中盤のフィルター役として輝いている。さらに推進力のあるドリブルも持っており、攻守両面での活躍が期待できる。ビスマが抜け中盤の強度が心配されたが、新たなスターの登場でその穴を埋めている。

英『SussexLive』ではユナイテッド戦のパフォーマンスを採点しており、カイセドは2ゴールを挙げたパスカル・グロスと同じ9点の最高評価を得ている。「中盤の絶対的な巨人。エリクセンやB・フェルナンデスと対峙すれば彼らを打ち負かし、ピッチの大部分をカバーした。彼は素晴らしい選手」と絶賛されている。

同紙によればユナイテッドは以前このカイセド獲得を目指していたようだ。移籍金も450万ポンドと格安だったが、様々な要因が重なりブライトン行きが決まったと報じている。強固な守備力にある程度のボールスキルを兼ね備えており、ユナイテッドが獲得していれば中盤問題は解決していたかもしれない。

20歳ながらビスマが抜けた穴を埋めたカイセド。優秀な選手であり、今後ククレジャやビスマ、ベン・ホワイトのように争奪戦となるのは間違いないだろう(データは『SofaScore』より)。

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