宮市亮の武器はスピードだけにあらず 高卒でアーセナルに向かった韋駄天が身に着けた“厄介な武器”

急激な成長を遂げている宮市亮 photo/Getty images

マスカット監督はどんな指導を行ったのか

若手時代に期待されるも、怪我で思うように出場機会を得られない選手は多い。昨季横浜F・マリノスに加わった宮市亮はまさにそのタイプだった。昨シーズンは加入するものの、ほぼプレイしておらず復活は難しいと思われていた。

だが、今季はすでにリーグ戦で9試合に出場しており、1ゴール2アシストを記録。怪我での離脱もなく、左ウイングとして地位を確立させようとしている。

今季序盤戦で宮市に足りていないものは明白だった。それはフィニッシュの精度だ。スピードは十分だが、クロスやシュート、ラストパスに迫力がない。そのため、相手DFからしても対応しやすい。
だが、一気に変化が現れたのは3-3でドローとなった浦和レッズ戦あたりだ。クロスから味方のゴールをアシストすると、その後11分には左サイドからのカットインで自らシュートを打ってフィニッシュ。シュートは回転がかかっており、ゴール右隅に吸い込まれた。試合は残念ながら最後の最後で追い付かれたが、宮市は1ゴール1アシストの大暴れとなった。

そして26日開催の京都サンガF.C.戦だ。浦和戦と同じく左サイドで起用されると、キレのあるドリブルで深い位置を取り、そこからクロスやパスで好機を演出する。2アシスト記録しており、全ゴールに絡んだ。さらにデータサイト『SofaScore』によると、5本のキーパスを記録しており、チームトップの成績を残している。

浦和戦での勢いは失っていなかった。スピードのあるドリブルに加え、ラストパスの精度が飛躍的に向上している。プレイに落ち着きも生まれており、フリーの選手を見逃さない。現状左ウイングのファーストチョイスは宮市で決まりだろう。

今季序盤に指摘されたプレイの精度を見事に改善して見せた宮市。早熟の天才と呼ばれた同選手だが、F・マリノスでメキメキ成長しており、リーグ屈指のドリブラーと呼ばれるのもそう時間はかからないだろう。

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