イスコのトップ下起用は対リヴァプールの秘策となる? CL決勝に向けて広がったレアルの戦術幅

ベティス戦で出場機会を得たイスコ photo/Getty Images

退団が有力視されているイスコとマルセロ

レアル・マドリードはレアル・ベティスとのリーグ最終節を終え、残すはリヴァプールとのチャンピオンズリーグ決勝のみとなった。ローテーションの意味合いが強かった前節のカディス戦とは違い、ベティス戦はほぼベストメンバーをスタートから送り出し、CL決勝に向けて試合勘を補った。

この試合には後半途中からイスコとマルセロが起用された。恐らくは今季で契約が満了するこの2人のために、サンティアゴ・ベルナベウでレアルでのラストマッチを迎えさせてあげようという、アンチェロッティ流のはなむけの意味合いが強かったはずだ。実際に2人が出場した際には観客から大喝采が送られている。

しかし、この2人の起用がリヴァプール戦に向けたオプションの幅を広げる意味合いも含んでいた可能性は捨てきれない。リヴァプールにリードを許し、どうしてもゴールを奪いたい状況であれば、フェルランド・メンディに代えてマルセロを左SBに入れることもあるはずだ。

さらに目を見張ったのはイスコの起用で、彼をトップ下で起用することにより、フォーメーションは[4-3-3]から[4-2-3-1]に変更された。こうなると[4-3-3]を用いるリヴァプールとはお互いの選手配置ががっちりと噛み合い、両者の戦い方や流れも変わる。

どちらかというとイスコよりはマルコ・アセンシオを途中投入する可能性が高そうで、順当にいけばマルセロもイスコもCL決勝に出番はない。しかし、ベティス戦で出しておいたことによって、この2人を起用しやすくなったことも事実。途中出場からチームにビッグイヤーをもたらす活躍ができれば、彼らにとっても最高のラストマッチとなるはずだ。

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