35歳になっても衰えない息の長い魔法使い リーグ・アンの“スーパーゴール製造機”パイェの現在地

マルセイユで躍動するディミトリ・パイェ photo/Getty images

まだまだ現役だ

近年はテクノロジーや医学の発達もあって選手寿命が延びたと感じさせてくれる選手が多くなった。37歳のクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、36歳のルカ・モドリッチ、34歳のカリム・ベンゼマと30オーバーの選手が今も最前線で戦い、それこそチームの中心となっている。特にベンゼマは今が全盛期といわんばかりの活躍であり、底が知れない。彼らほど最前線ではないが、35歳となったディミトリ・パイェも息の長いプレイヤーである。

フランスのエクセルシオールでキャリアをスタートさせ、その後は複数のクラブを渡り歩き、2017年から古巣のマルセイユでプレイしている。遅咲きの選手であり、29歳の時にフランス開催となったEURO2016に出場して同大会では3ゴールを記録。フランスはポルトガルにファイナルで敗れるも、準優勝と華々しい成績を残し、パイェは大会のベストイレブンに選ばれている。

パイェの強みは両足から放たれるアイデアに溢れたパスだ。非常に正確で、なおかつ相手の急所を突くスルーパスは絶品であり、今季は9アシストを記録。ビッグチャンスクリエイト数17回、キーパス数96回は共にリーグ・アンで2位の数字であり、35歳になっても衰えを見せない技術の高さを見せている。

英『planet football』では「ディミトリ・パイェはサッカーの魔法使いである」と技術の高さを称賛している。特にパイェが決めるスーパーゴールは芸術的であり、前述したEURO2016のルーマニア戦でのゴールは素晴らしく、逆足である左でボックス外からミドルシュートを沈めている。今季のPAOKサロニカ戦でもボックス外からのミドルシュートを決めており、スーパーゴール製造機としてチームを勝利に導いている。

今季は35歳にしてリーグ戦で12ゴールと、09-10シーズンの13ゴールのキャリアハイに届きそうなパイェ。リーグ戦は残り5試合予定されており、今の勢いなら記録更新もあり得そうだ(データは『SofaScore』より)。

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