今では南米でも思うように勝てなくなっているが、2014年のワールドカップ・ブラジル大会でベスト8まで進んだ当時のコロンビア代表には超豪華なアタッカーたちが揃っていた。
しかし、そのアタッカーたちも今や大ベテランだ。代表を離れている者がほとんどで、クラブの方でも難しい時間を過ごしている選手が目立つ。
世代を代表する36歳のFWラダメル・ファルカオはスペイン1部のラージョ・バジェカーノで今季リーグ戦5得点と奮闘しているが、それでも昨年11月のレアル・マドリード戦以降は得点がない。現在も離脱しており、2022年は苦いスタートだ。
実は、リーガ・エスパニョーラにはもう1人当時のコロンビア代表メンバーがいる。35歳のFWカルロス・バッカだ。
ミランで本田圭祐ともプレイしたバッカは、現在リーガのグラナダと契約を結んでいる。しかし、今季は484分間プレイして0得点0アシスト。バッカがグラナダに所属していることを知らなかった人もいるかもしれない。
他には36歳FWテオフィロ・グティエレスは母国コロンビアのデポルティーボ・カリ、ドルトムントでもプレイしたアドリエン・ラモス(36)は同じコロンビアのアメリカ・デ・カリでプレイ中だ。
ラモスは今季リーグ戦で4得点4アシスト、グティエレスも2得点4アシストとまずまずの結果を出しているが、ラモスが所属するアメリカ・デ・カリは14位、グティエレスが所属するデポルティーボ・カリは18位と元気がない。
彼らより若く、当時24歳で代表に入っていたヴィクトル・イバルボは2017年よりサガン鳥栖、そして現在はJ2のV・ファーレン長崎と契約しているが、昨季と今季は思うようにプレイできていない。
FCポルトで躍動したFWジャクソン・マルティネスは、アトレティコ・マドリードや中国でプレイした末に引退。当時のワールドカップでは日本戦でも得点を決めたが、ポルトを離れてからはクラブで思うような結果を残せなかった。
当時の超強力FW陣が思うほどの成績を残せなくなっているのは寂しく、現在のコロンビア代表には彼らクラスのセンターフォワードは揃っていない。この世代に区切りがつけば、コロンビアはセンターフォワードをはじめ谷間の世代を迎えることになるかもしれない。