まだまだ欧州で見たいマルセロの“攻撃力” 2冠を置き土産にアメリカ行きが理想のシナリオか

チェルシーとのCL準々決勝にも出場したマルセロ photo/Getty Images

レアル・マドリードで16シーズン目を戦っているマルセロ

今季のレアル・マドリードの左サイドバックは、フランス代表のフェルラン・メンディが主に務めている。長年このポジションで活躍してきたマルセロはベンチを温めることが多くなり、今季限りで契約も満了。退団がほぼ確実となっている。

大物がフリーで獲得できるチャンスとあり、この33歳には多くのクラブからオファーが舞い込んだとされている。スペイン『AS』によれば、マルセロの母国ブラジルのクラブであるフルミネンセ、ボタフォゴ、パルメイラスやトルコのトラブゾンスポルからオファーがあったという。

現在、移籍先の有力候補とされているのは、レアル・マドリードのOBデイビッド・ベッカム氏がオーナーを務めるアメリカのインテル・マイアミだ。スペイン『Superdeporte』によれば、2006-07シーズンにレアル・マドリードで共闘したベッカム氏がマルセロを勧誘したという。クラブでの役割と金銭面の両方から、マルセロはこれ以上のオファーを受けるのは難しいと考えているようだ。ジョゼ・モウリーニョ監督率いるローマからの誘いも断ったとしている。

現状はアメリカ行きが有力のようだが、サッカーファンはまだまだマルセロの欧州での活躍が見たいはず。かつての師・モウリーニョの下で躍動するローマのマルセロも、実現していればファンにとっては垂涎ものだった。

実際、攻撃面だけを考慮すればまだ欧州でマルセロが活躍できる可能性は十分ある。久しぶりに先発フル出場を果たした9日のヘタフェ戦では、ベンゼマに並ぶチームトップのシュート4本を記録。サイドバックながらラ・リーガで1試合に4本のシュートを打てる攻撃性能がまだマルセロにはあるのだ。

ブラジルのサンパウロからバルセロナに戻り、38歳となった今なお主力として活躍するダニエウ・アウベスの例もある。アウベスほどの活躍とまでは言わないものの、ゴールを奪いたい時のジョーカーとしてマルセロを途中投入すれば、まだまだ5大リーグでも相手に脅威を与えられるはずだ。

しかし、マルセロがインテル・マイアミに魅力を感じているということは、主力として活躍できるクラブを求めているのだろう。アウベスのように低年俸を受け入れてまで欧州にいるつもりもないのかもしれない。幸いにもレアル・マドリードはまだチャンピオンズリーグのトーナメントに残っており、他のクラブより試合数が多い。マルセロにもまだ出場機会が残されているはずだ。チームがリーグとチャンピオンズリーグの優勝を目指す中、今季のマルセロはどうチームに貢献していくのか。レアル・マドリードとマルセロのシーズン終盤戦に要注目だ。

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