グティよりもデ・ブライネよりも上? 「今まで見た中で最高のパス」を大一番で出せるモドリッチの凄さ

年々スキルが上がるルカ・モドリッチ photo/Getty images

チームのピンチを救っている

リーガ・エスパニョーラでは2位バルセロナに勝ち点差12ポイントを付けて首位、CLではパリ・サンジェルマン、チェルシーを破って4強入りと充実したシーズンを送っているレアル・マドリード。その根幹にあるのは戦術をも打ち破る強力な個であり、CLではカリム・ベンゼマの活躍が目立った。特にチェルシー戦は素晴らしく、2試合で4ゴールを記録している。この試合ではベンゼマ以外にも個で打開した選手がおり、それがルカ・モドリッチである。

2012年にプレミアリーグのトッテナムからレアルにやってきており、移籍当初から現在に至るまで常にレアルの中盤を支配し続けている。36歳になっても衰えない運動量が彼の魅力の一つであり、ピッチを動き回り高い技術を生かして局面の打開を狙っていく。歳を重ねるたびに技術が洗練されていくタイプで、2018年にはサッカー選手の名誉であるバロンドールを獲得している。

そんなモドリッチは中盤としてチェルシーの2ndレグに出場。このゲームでも躍動しており、80分には自慢の右足のアウトサイドキックでボックス内にパスを供給すると、ボックス内で動き出していたロドリゴが合わせて2戦合計4-4として試合を振り出しに戻している。この試合ではベンゼマとヴィニシウス・ジュニオールのコンビがチェルシーの守備陣の前に沈黙していただけに、頼れるベテランがチームの窮地を救っている。その後延長にはベンゼンがようやくゴールをこじ開け、4強入りを果たした。

このモドリッチの素晴らしいアシストに英『The Athletic』では「今までに見た中で最高のパスはどれか」とこれまでの芸術的なアシストを振り返っている。2010年にレアルでグティがベンゼマにヒールパスでアシストしたシーン、2017年にマンチェスター・シティでケビン・デ・ブライネのグラウンダーのクロスにレロイ・サネが合わせるゴールなど、多くの“芸術的なパス”が集められたが、コメント欄ではモドリッチのチェルシー戦でのパスを推す声が圧倒的に多かった。もちろん、見た記憶が新しいだけに正当な評価ではないかも知れないが、それだけにモドリッチのパスが素晴らしかったことが分かる。

36歳になっても衰えず、常に進化し続けるモドリッチ。CLでは次にシティとの対戦が予定されており、ベンゼマとモドリッチの個でジョゼップ・グアルディオラに統率されたチームを崩すことができるのだろうか。

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