ルカクもトゥヘルも歩み寄っていない? 指揮官が選手に合わせるべきか、選手がチームに合わせるべきか問題

チェルシーで本領発揮できていないルカク photo/Getty Images

ルカクが噛み合っていないのは明らか

指揮官のスタイルに選手が合わせにいくべきなのか、それとも指揮官が選手の実力を引き出すべくシステムを調整していくべきなのか。どちらが理想的なコースかはサッカーファンの間でも意見が分かれるか。

今この議論がチェルシーにはある。昨夏に9750万ポンドもの移籍金で獲得したFWロメル・ルカクがまるでフィットしないからだ。

ベルギー代表でも絶対的なエースのルカクは、2019-20シーズンにはインテルでセリエA23得点、昨季も24得点と結果を残しており、ワールドクラスのセンターフォワードなのは間違いない。
しかし、チェルシーではここまでリーグ戦得点数が僅か5点のみ。能力は確かなはずだが、指揮官トーマス・トゥヘルの戦術にフィットしていない。

インテルではアントニオ・コンテが3バックを軸に、前線にルカクとラウタロ・マルティネスの2枚を並べる2トップを継続しており、それがルカクの能力を引き出すことに繋がっていた。

それがチェルシーでは前線に1枚で構えることが多く、ラウタロのように息の合うコンビもいない。このままではチェルシーの歴史に残る大失敗補強となるだろう。

チェルシーでも2トップを採用すればルカクの数字も伸びてくるのかもしれないが、英『Football 365』はルカクもトゥヘルも互いに歩み寄ろうとしていないと主張する。

何よりクラブが獲得に9750万ポンドも費やしているため、指揮官トゥヘルは自身の哲学を封印してルカクが能力を発揮しやすいシステムを選ぶべきなのかもしれない。ただ、システムやスタメンを選ぶ権利がトゥヘルにあるのも事実。チームのバランスを考えた際にトゥヘルのシステムが正しいならば、ルカクはチームの一員としてトゥヘルのシステムに適応する努力をすべきだ。

どちらとも言えない議論だが、互いに歩み寄らないようでは解決できない。同メディアはそもそもトゥヘルがルカクを欲しがっていたのかも疑問視しているようだが、チェルシーは9750万ポンドで獲得したストライカーを活かせないのか。今のところ解決策は見えていない。

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