まさかの“34歳”でやってきたベンゼマ全盛期 ディ・ナターレらと同じ最強の30代FWへ

ゴールラッシュ見せるベンゼマ photo/Getty Images

今季はキャリアハイを更新できる

レアル・マドリードFWカリム・ベンゼマは34歳にして全盛期を迎えたのだろうか。年齢的には衰え始めても不思議はないが、ベンゼマにその常識は通用しない。現在のベンゼマは国内リーグでもチャンピオンズリーグでも手がつけられない。

リーグ戦ではすでに24得点を記録しており、2015-16シーズンに記録した自身のキャリアハイに並ぶことになった。まだ試合は残っているため、ベンゼマは34歳にしてキャリアハイを更新する可能性が高い。

チャンピオンズリーグでも先日行われたチェルシーとの準々決勝1stレグでハットトリックを記録し、今季の得点数は二桁11得点に到達。チャンピオンズリーグで二桁得点を挙げるのはこれがキャリア初である。
この活躍から、英『FourFourTwo』はベンゼマを「30歳に入ってからピークを迎えた選手」と評している。30歳になったのは2017年のことだが、特にクリスティアーノ・ロナウドが退団した2018-19シーズンからは得点数が大幅に上昇。2018-19シーズンからは4シーズン連続でリーグ戦20得点以上を達成しており、合計すれば120得点に達する。

現在はフランス代表にも復帰を果たしており、今がキャリアの中で最も充実した時期と言っていいかもしれない。

同メディアは似たような選手として現サンプドリアFWファビオ・クアリアレッラ、元ウディネーゼFWアントニオ・ディ・ナターレ、さらにチームメイトのMFルカ・モドリッチの名前を挙げている。この3人も30代に入ってから全盛期を迎えたと評価されているのだ。バイエルンのFWロベルト・レヴァンドフスキ(33)もここに入れていいかもしれない。

実際、現在39歳のクアリアレッラは2018-19シーズンにセリエAで26得点を記録して得点王を獲得。これはキャリアハイの数字で、FWが30代半ばでキャリアハイを更新するのも珍しい。

ディ・ナターレは遅咲きだった photo/Getty Images

今年のW杯でもベンゼマは主役だ

ディ・ナターレも遅咲きのプレイヤーだ。30歳になるまでにクラブで102得点を記録していたディ・ナターレは、30代に入ってから181得点を記録。30代に入ってからセリエA年間ベストイレブンに3度も選ばれており、その後も息の長いストライカーとしてウディネーゼで戦い続けた。

現在36歳のモドリッチは2018年にクロアチア代表をワールドカップ準優勝に導いて同年のバロンドールを受賞するなど、この年にもう一段評価を上げたところがある。それ以降も衰えることはなく、今もレアルの中盤を支配している。トッテナム時代も優秀な選手ではあったが、絶賛される機会はここ2、3年の方が明らかに多い印象だ。

ベンゼマは今年のワールドカップ・カタール大会でも主役になる可能性があり、それこそフランス代表でFWキリアン・ムバッペより目立つなんてこともあるかもしれない。一時はリーガ・エスパニョーラで一桁得点しか奪えないシーズンもあったことからセンターフォワード交代論なども浮上していたが、今では誰も衰えを指摘する者はいない。ベンゼマは34歳にして真の完成の時を迎えている。

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