《セリエA176ゴール》の実力は本物だ 「インモービレをスケープゴートにするのは……」

ラツィオでのインモービレはセリエAの歴史に名を残すFW photo/Getty Images

イタリア代表では批判を浴びたが……

欧州予選プレイオフで格下の北マケドニア代表にまさかの敗北を喫し、ワールドカップ・カタール大会出場権を逃してしまったイタリア代表。

予選敗退の原因を1人に押し付けることはできないが、この欧州予選を通して批判を浴びた選手の1人がラツィオFWチーロ・インモービレだ。北マケドニア戦も圧倒的にボールを支配しながら0-1のスコアで敗れており、やはり得点を奪えなかった前線には厳しい意見が目立つ。

中でもセンターフォワードはイタリア代表にとって層の薄いエリアと言われており、それもあってインモービレは批判を浴びることになった。
しかし伊『Sport Mediaset』などによると、ラツィオのイグリ・ターレSDはインモービレのことをここ15年間で最高のイタリア人ストライカーだとフォローする。

「過去10、15年でインモービレがイタリア最高のセンターフォワードであることは証明されていて、彼を疑うのは残念なことだと思う。数字が彼を物語っているよ。イタリア代表に関しては残念な敗北だったが、インモービレをスケープゴートにするのはイタリアサッカー界全体の敗北だろう」

インモービレはクラブと代表で数字が大きく変わる選手であり、代表で今ひとつ持ち味が活かされていないのは残念だ。しかしセリエAでは歴代15位となる176ゴールを記録しており、これは称賛されるべき数字だ。

インモービレ以上の数字を残しているイタリア人FWでは、故ジャンピエロ・ボニペルティ氏(178ゴール)、ファビオ・クアリアレッラ(180ゴール)、アルベルト・ジラルディーノ、アレッサンドロ・デル・ピエロ、ジュゼッペ・シニョーリ(188ゴール)、ロベルト・バッジョ(205ゴール)、アントニオ・ディ・ナターレ(209ゴール)、故ジュゼッペ・メアッツァ氏、ジョゼ・アルタフィニ(216ゴール)、フランチェスコ・トッティ(250ゴール)、そしてセリエA歴代最多記録を持つ故シルヴィオ・ピオラ氏(274ゴール)のみ。

インモービレもイタリアサッカー界を代表する点取り屋の1人であり、能力は申し分ない。クラブとはスタイルも異なるが、もう少しラツィオで見せているインモービレの姿を代表で引き出したいところだった。

決してインモービレの責任には出来ないはずで、代表はチームスタイルから見直していくべきだろう。

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