現地時間1日、ドーハにてカタールW杯の組み合わせ抽選会が行われた。この結果により、日本代表はスペイン、ドイツ、そして大陸間プレイオフの勝者(コスタリカorニュージーランド)と同居するグループEに割り当てられることとなった。
そのなかで、最初に対戦するのはドイツ代表。グループEの中ではスペイン代表も難敵だが、昨夏ハンジ・フリック監督体制となってから9戦無敗(8勝1分)の同代表もサムライブルーにとって大きな脅威であることに違いない。初戦ということもあって、ドイツ戦は今回のW杯において間違いなく重要なゲームとなる。
そんなドイツに対して、日本はどのように立ち向かっていくべきか。ひとつポイントとなるのは、相手の快速攻撃陣をどう抑えるかだろう。ドイツの前線にはレロイ・サネ(バイエルン・ミュンヘン)やセルジュ・ニャブリ(バイエルン)、ティモ・ヴェルナー(チェルシー)といったアジリティに優れた選手が揃っている。ヴェルナーこそ今季はプレミアリーグでここまで1G1Aと不発だが、サネ(7G7A)とニャブリ(10G5A)の2人はそれぞれブンデスリーガで好調をキープしている状況だ。得点とアシストを両立できるスピードスターを並べたドイツの前線は非常に厄介と言わざるを得ない。
しかし、そのスピードスターたちを操る男さえ止めることができれば、ドイツの攻撃力は大幅に低下するかもしれない。その男とは、MFトーマス・ミュラー(バイエルン)だ。
今季のブンデスではここまで7G19Aという驚異的な成績を収めているミュラー。ここ数年でフィニッシャーというよりチャンスメイカーの色が濃くなってきた同選手は、まさに“ドイツの心臓”と呼ぶべき存在だ。前線の快速自慢たちを生かすうえで、ドイツ代表にとってミュラーは替えの利かない選手となっている。しかし、それだけ大きな存在感を放つ彼の自由を奪うことができれば、日本代表にとっては大きな追い風となる。
もちろん、簡単に止められる選手ではないだろう。だが、サムライブルーには1対1のデュエルにおいて、ブンデスリーガでも屈指のレベルを誇るMF遠藤航がいる。今季ブンデスで2番目に多いデュエル勝利数(352回)を記録している彼ならば、ミュラーとも互角に渡り合うことは可能だろう。ドイツの攻撃陣を止めるにあたってのキーマンは遠藤か。
ほかにも試合の行方を左右するポイントはあるだろうが、まず注目したい“遠藤vsミュラー”の構図。21-22シーズンのブンデス第33節(現地時間5月8日)には遠藤の所属するシュツットガルトとバイエルンの対決もあるだけに、この試合もチェックしておきたいところだ。