ウルブズ守護神の意外な代表キャップ数 絶好調ジョゼ・サーはなぜポルトガル代表に選ばれなかったのか

ポルトガル代表入りとはならなかったジョゼ・サー photo/Getty images

今季ブレイクを果たした一人だ

ワールドカップ・カタール大会に向けた欧州予選ではまさかのプレイオフに回ることになったポルトガル代表。グループステージ序盤では悪くない戦いを見せていたが、終盤になってアイルランドに引き分け、最終節セルビアに敗れて首位通過とはならなかった。

そんなポルトガル代表はプレイオフを戦う25人のメンバーを発表している。ルベン・ディアスは負傷で招集外となったが、絶対的エースであるクリスティアーノ・ロナウドやディオゴ・ジョタ、ブルーノ・フェルナンデスらは呼ばれており、期待できる攻撃陣となっている。しかし、今季絶好調のGKが招集外となった。ウルブズのジョゼ・サーだ。

母国ポルトガルのポルトやギリシャのオリンピアコスでプレイし、今夏の移籍市場でウルブズにやってきたサー。前任者のポルトガル代表守護神ルイ・パトリシオの代役として獲得されており、期待のかかる補強となったが、今季の好調は少なからずサーの安定感が影響し、チームの勝ち星を増やしているのは間違いない。

5大リーグでの経験がなかった選手だが、ここまでのシュートストップは見事だ。ウルブズは失点の少ないチームとして知られており、30試合で失点数は26点。プレミア全体ではマンチェスター・シティ、リヴァプール、チェルシーに続くリーグ4番目の数字をマークしている。もちろん、ウルブズ全体での守備の上手さもあるが、サーはここまで99回のセーブを成功させている。イラン・メリエ、ダビド・デ・ヘアに続くリーグ3番目であり、ボックス内からのシュートのセーブ数73回はそのメリエやデ・ヘアをも凌ぐリーグトップの成績だ。

しかし、そのサーは選外となり、ローマのパトリシオ、リヨンのアントニー・ロペス、ポルトのディオゴ・コスタが重要なプレイオフを戦うポルトガル代表に選ばれている。残念だが、仕方ない部分もある。これまでサーは代表に選ばれることはあっても、ピッチ内でプレイしておらず、キャップ数はゼロだ。いくら好調でもチーム全体での連携も考慮して組み込むのが難しいと代表監督であるフェルナンド・サントスは考えたのだろう。

それでも、プレイオフが終われば一気に守護神となる可能性は十分にある。カタール大会は冬開催であり、それまでに親善試合は組まれるだろう。そこで連携面をカバーすれば、カタール大会で彼が輝く姿が見られる可能性はある。プレミアトップクラスのショットストッパーであり、今後代表で活躍するサーに期待したい(データは『SofaScore』より)。

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