代表でのピックフォードの時代は終わり? アーセナルに現れたセービングとビルドアップを両立する男

クラブでは存在感を強めており、ラムズデールが代表で守護神となっても何ら不思議ではない photo/Getty images

今季の活躍であればピックフォードではない

EURO2020では準優勝と輝かしい成績を残したイングランド代表。ガレス・サウスゲイト監督が就任してからは好成績を残しており、2022年の冬に予定されているワールドカップ・カタール大会でも期待がかかる。

そんなスリーライオンズだが、EUROでは守護神ジョーダン・ピックフォードの奮闘が目立った。5回のクリーンシートは本大会では最多であり、セーブは16を記録している。決勝では敗れたが、イタリア代表のPK職人であるジョルジーニョのPKをストップするなど神がかり的なセーブを見せており、彼の奮闘がなければ決勝には進んでいないかもしれない。

しかし、今季の彼のエヴァートンでの評価は高くない。チーム全体の状況の悪さもあるが、26試合を戦ってクリーンシートはここまで4回と少なすぎる。ビルドアップは元から評価が低く、今季の彼でカタール大会を戦えるのかは少し心配だ。

そこで期待したいのがアーセナルのアーロン・ラムズデールだ。EUROでは出番なかった選手だが、今季シェフィールド・ユナイテッドからアーセナルに移籍し、評価を上げている。

彼はセービングとビルドアップという、現代GKに必要とされる二つの能力を高水準で兼ね備えている選手となっており、アーセナルでは加入後すぐに前守護神であるベルント・レノからポジションを奪っている。能力の高さはスタッツに表れており、今季のクリーンシート数はエデルソン・モラレス、アリソン・ベッカーに続く3番目の12回を記録している。反射神経がよく、直近のレスター戦では至近距離からのヘディングシュートを防いでいる。

ビルドアップではショートパス、ミドルパス、ロングパスどれでも正確であり、ベン・ホワイトらセンターバック陣と共に相手のハイプレスを苦にしない技術の高さと判断力を持っている。レスター戦ではハーフウェイライン付近で要求するアレクサンドル・ラカゼットにグラウンダーのパスを付け、プレスを無効化していた。

10-0で勝利したサンマリノ戦では先発起用となったラムズデール。それでもまだ代表ではピックフォードの序列が高く、3月末に行われるスイス戦ではどちらのGKが起用されるのか注目したい(データは『SofaScore』より)。

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