ヴィエラ率いるクリスタル・パレスは注視すべき ギャラガー、オリーズをはじめとする若手集団

若手路線に切り替えここまで結果を残しているクリスタル・パレス photo/Getty images

面白いチームが出来上がっている

今季のプレミアリーグも終盤戦に突入しており、各チームの今季の出来はある程度、評価が定まってきたところだろう。上位勢でいえばアーセナルが開幕からの低い評価を逆転させ4位となっており、逆にマンチェスター・ユナイテッドは5位とマンチェスター・シティ、リヴァプール、チェルシーからなるトップ3に追いつけていない。昨季5位にレスターも今季は12位と苦しんでおり、ここまでは期待外れのシーズンとなった。

アーセナルのように評価を逆転させたクラブでいえば10位のクリスタル・パレスは健闘を見せている。パレスは今季のオフシーズンにて、前監督であった経験豊富なロイ・ホジソンから、若手のパトリック・ヴィエラにシフトチェンジしている。さらにアンドロス・タウンゼンドといった複数人のベテランと契約満了でお別れしており、開幕前は心配の声が出ていた。

しかし、シーズンが始まってみればここまで7勝12分9敗で勝ち点33ポイントの10位につけている。昨季は14位、一昨季も14位でフィニッシュしたパレスからすれば今はとても良い状態なのだ。

そんなパレスを支えているのは優秀な若手だ。コナー・ギャラガー(22)は今季のヒットであり、8ゴール3アシストを記録。中盤で攻守に輝ける選手であり、得点力を開花させている。攻撃陣でいえばジャン・フィリップ・マテタ(24)がクリスティアン・ベンテケを押しのけてストライカーのポジションで地位を確立させつつある。ミカエル・オリーズ(20)も今季躍動している選手で、独特なボールの持ち方から繰り出されるパスやドリブルは一級品であり、2ゴール5アシストと数字を残している。さらにここにエベレチ・エゼ(23)も加わるなど、期待の若手が豊作となっている。守備陣も同様に若く、アーロン・ワン・ビサカに続くタイリック・ミッチェル(22)とスリーライオンズ入りが期待されるマーク・グエーイ(21)もいる。ヨアキム・アンデルセン(25)もグエーイと共に最終ラインからチームを支えており、今季評価を高めている。

話題性としてはまだまだ足りないが、より上位へ進むポテンシャルは秘めているパレス。今のプレミアはBIG6からなる第1集団がおり、彼らに食らいつくことができるウェストハムやウルブズといった第2集団、その他の第3集団で構成されていると見ることができるが、パレスは第3から第2に上がった印象が強い。ギャラガーはローンで来季抜けるが補強は的確であり、今季名を揚げたヤング・アーセナルに続き来季はヤング・パレスがプレミアで旋風を巻き起こすことになりそうだ。

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