減少していく“ファンタジスタ系MF”の生き残り 34歳の今も衰えぬチャンスメイカーに称賛を

マルセイユで活躍続けるパイェ photo/Getty Images

今季もリーグ・アンでチャンスメイク連発

現代ではファンタジスタと呼ばれる選手が減っているが、それに近い素質を備えているのが34歳のマルセイユMFディミトリ・パイェだ。

なかなかビッグクラブでプレイ出来ていないが、パイェは天才肌のアタッカーだ。ボールを持てば何を仕掛けてくるか分からないところがあり、キック精度も高い。好調時はゲームを支配できるタイプのプレイヤーと言える。

今季もリーグ・アンでは8得点9アシストの成績を残しており、このアシスト数は現在パリ・サンジェルマンFWキリアン・ムバッペ、RCランスDFジョナタン・クラウスと並んでリーグトップタイだ。
チャンスメイク数はリーグ2位となる79回を記録しており、34歳の今もそのテクニックとアイディアは衰えていない(数字は『WhoScored』より)。

惜しいところがあるなら、パイェのキャリアはタイトルに恵まれていない。マルセイユでは2017-18シーズンにヨーロッパリーグ決勝に進んだが、決勝ではアトレティコ・マドリードに0-3と粉砕されてしまった。

国内リーグでもパリ・サンジェルマンが大きな存在になっており、2019-20シーズンは2位、今季も現在2位だ。残念ながら今季もパリを止めるのは難しいだろう。

リーグ・アンは以前所属していたサンテティエンヌ、リールでも優勝は経験できず、イングランド・ウェストハムでプレイしていた時も優勝争いとは無縁だった。極め付けはフランス代表でもEURO2016で準優勝に終わっており、ここは少々もったいないところだ。

それでもパイェの才能は世界が認めており、34歳の今もこれだけの成績が残せているのは見事と言うしかない。もっと評価されるべきチャンスメイカーだ。

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