ケイヒル、キューウェル世代がピークだったのか オーストラリアから消えつつある恐怖感

最終予選グループB3位のオーストラリア photo/Getty Images

アジア最終予選ではオーストラリアも躓いている

日本代表がアジア最終予選の序盤で躓いたのに対し、ライバルのオーストラリア代表は3連勝と快調なスタートを切っていた。日本のサッカーファンも危機感を覚えたはずだが、このリードをオーストラリアは守れなかった。

昨年10月に行われた日本との直接対決を1-2で落としたのは仕方がないとしても、オーストラリアは11月に中国代表と1-1、さらには先日行われたオマーン代表戦も2-2で引き分けてしまった。日本からすればラッキーなドローとなり、ここで勝ち切れないところにオーストラリアの脆さがある。

日本とオーストラリアは2010年の南アフリカ大会・アジア最終予選より3大会続けて同組となっているが、2014年大会と2018年大会の最終予選はいずれも日本が上の順位でワールドカップ出場を決めている。2018年大会にいたっては、オーストラリアはサウジアラビアに競り負けてグループ3位からプレイオフに回っている。

米『ESPN』は現在のグラハム・アーノルド率いるチームも最終予選では質の高いチーム相手に違いを生み出せていないと指摘しているが、オーストラリアサッカー界が順調に強化されているかは微妙なところだろう。2015年にはアジア杯を制したものの、個のタレント力がなかなか上がってこない。

オーストラリアと日本の因縁といえば2006年のワールドカップ・ドイツ大会からスタートしたと言えるが、当時のオーストラリアはFWマーク・ヴィドゥカ、ハリー・キューウェル、ティム・ケイヒル、MFマーク・ブレシアーノ、ブレット・エマートン、ビンチェンツォ・グレッラ、ジェイソン・クリナ、DFルーカス・ニール、GKマーク・シュウォーツァーなど欧州トップリーグで活躍する選手が多く在籍し、当時のワールドカップでは決勝トーナメントまで駒を進めた。

当時は若かった長身FWジョシュア・ケネディも代表に入っており、この世代がオーストラリアにとって1つのピークだったのは間違いない。

2013年から4年間は現セルティック指揮官アンジェ・ポステコグルーの下でテクニカルな繋ぐサッカーにもトライしたが、そのぶん高さの恐怖感が消えてしまったところがある。日本にとってはヴィドゥカ、ケイヒル、ケネディらの高さこそ恐怖だったのだが、今のオーストラリアには当時ほどエアバトルの威圧感がない。スタイルと選手の個性がマッチしているか疑問は残る。

3月には日本との2度目の直接対決が控えており、ここでオーストラリアが勝利した場合はグループがさらに荒れてくる。しかし日本に敗れたとなれば、オーストラリアは2大会続けて日本とサウジアラビアに苦杯を嘗めることになる。

大陸間プレイオフを勝ち抜けばワールドカップへ行けるが、アジアで勝ち切れないオーストラリアは強化策を見直すべきなのかもしれない。

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