そのキャリアはまさに《セルタ専門ストライカー》 9シーズン連続二桁得点FWの不思議

セルタで通算176ゴール決めるアスパス photo/Getty Images

他クラブでは思うような結果が出ず……

クリスティアーノ・ロナウドに続いてリオネル・メッシもスペインを去り、リーガ・エスパニョーラの得点王争いはよりオープンなものとなった。今はレアル・マドリードFWカリム・ベンゼマが15点を挙げて首位を快走しているが、それを追う中堅クラブのエースたちも見逃せない。

2位につけるレアル・ベティスFWファンミ(11点)、レアルのヴィニシウス・ジュニオール、アラベスのホセルと並んで3位タイにつけるセルタFWイアゴ・アスパス(10点)にも得点王獲得のチャンスは残っている。

その中でも注目したいのは、驚くほどの継続性を見せるセルタのアスパスだ。
アスパスのキャリアは、まさにセルタ専門ストライカーと言っていいものだ。クラブのアカデミーで育ったアスパスは2011-12シーズンにセグンダ・ディビシオン(スペイン2部)で23得点を挙げて大ブレイクし、2013年にはリヴァプールへ引き抜かれた。

これは大きなステップアップだったが、プレミアリーグではまさかの無得点。その後移籍したセビージャでも結果は出せなかった。

リヴァプールとセビージャにて評価を落としたのは間違いないが、アスパスの興味深いところはセルタに戻った瞬間再び得点を量産し始めたところにある。2015-16シーズンより復帰すると、いきなりリーグ戦で14得点。その後も19得点、22得点、20得点とネットを揺らし続け、今季も10得点に到達。これで7シーズン連続の二桁得点だ。

以前セルタに所属していた2011-12シーズンからカウントするなら、アスパスはセルタでプレイしたシーズンは実に9シーズン連続でリーグ戦二桁得点を達成していることになる(2011-12シーズンはスペイン2部でのプレイ)。

セルタでの通算成績は398試合で176得点54アシスト。一流ストライカーと言っていい数字となっており、本来であればスペイン代表でもプレイすべき実力者と言える。しかしセルタ専門すぎるところがあるのか、代表でも2019年以降はプレイ出来ていない。

それでもセルタのサポーターはアスパスに恋していることだろう。34歳の今季も得点ペースは順調で、目指すはベンゼマを追い抜いての得点王だ。

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