あの言葉は嘘だったのか
指揮官であるオーレ・グンナー・スールシャール監督の去就が慌ただしくなっているマンチェスター・ユナイテッド。リヴァプール戦での大敗後、トッテナムに勝利したが、マンチェスター・ダービーではライバルのマンチェスター・シティに完封負けを喫しており、SNS上では監督の解任を要求する「oleout」がトレンド入りしていた。
このようにいつスールシャール監督が解任されてもおかしくない状況ではあるが、これを作り出したのは本人だ。試合での戦術のなさや偏りのある選手起用は批判の的であり、実力のある選手がマンUでくすぶってしまっている。
ジェシー・リンガードもその一人か。マンUのアカデミーで育ちトップチームデビューを果たしたリンガード。しかし、継続した活躍を見せることができず、昨季ウェストハムへレンタルに出されると彼の攻撃センスが開花し、冬に加入後9ゴール4アシストを記録。ハマーズをEL出場圏内である6位に押し上げた。その活躍を見たハマーズのデイヴィッド・モイーズ監督が今夏の移籍市場で完全移籍での加入を望むも、スールシャール監督は「私の計画に入っている」とリンガードの売却を拒んだ。
しかし、今夏の移籍市場ではリンガードとポジジョンの被るジェイドン・サンチョを獲得するなどライバルを増やし、結果今季ここまでプレミアでの先発はゼロとなってしまっている。もちろん、ハマーズでの活躍をマンUで見せられていない可能性もあるが、途中出場からゴールを決めるなどその能力は健在であり、彼はチャンスを待っている。それでも、リンガードは28歳と若くなく、時間の無駄遣いはしたくないだろう。
英『The Sun』によればハマーズが冬の移籍市場で彼の獲得を目指しており、移籍金は約15億円になるとのこと。実力を考えればお手軽な買い物であり、好調ハマーズからすればリンガードの加入で4位以内でのフィニッシュもあるかも知れない。
21-22シーズンの半分を無駄にしてしまったリンガード。復帰後プレミアでピッチに立った時間は63分と短く、出場時間が1試合にも達していない。2022年に行われるワールドカップ・カタール大会のイングランド代表メンバーに残るために、出場機会を求めているようで、無事冬の移籍市場でチームから抜け出すことはできるのだろうか(データは『WhoScored.com』より)。