[MIXゾーン]優れた“判断力”身につけてレイソル守備陣の柱へ 大南拓磨に見える成長

ここ数試合で大きな成長の跡が見える柏の大南 photo/スクリーンショット

しばらく苦しい時間が続いたものの

2021年シーズン前半戦こそ少し苦しい時間を過ごしていたものの、ようやく柏レイソルの若き守備者がその本領を発揮し始めた。その若き守備者とは、DF大南拓磨(23)だ。

今季は開幕からセンターバックのレギュラー格として出場を重ねるも、プレイの判断やディティールの部分でミスが目立っていた大南。身長184cmの高さやスピードを活かしたプレイには定評があったものの、そういった事情もあって周囲からの評価はイマイチ上がってこなかったと言っていい。

しかし、ここ数試合における大南は、そんな当初の状況から一転して守備陣の頼れる存在となりつつある。DF高橋祐治(28)やDF山下達也(33)といった経験豊富なCBと共にプレイする機会が増えたこともあってか、大南のプレイにはどこか落ち着いた雰囲気が出始めた。近頃は味方が決定的なピンチを迎えても、最後は大南の鋭いタックルで事なきを得るというシーンも散見される。つい先日までどこか危なっかしかった若者は、いつの間にかレイソル“最後の砦”として大きな存在感を放つようになった。

加えて、27日に行われた湘南ベルマーレ戦(◯4-2)にて、大南は攻撃面でもチームの助けに。1点ビハインドで迎えた後半AT、彼は値千金の同点ゴールを沈めてみせたのだ。しかもこのゴール、大南の優れた判断が産んだものだった。

多くの場合、CKの流れから少し時間が経過すればCBの選手は相手のカウンターに備えて帰陣するものだが、このシーンにおける大南はセットプレイから幾ばくかの時間が経過しても自陣には戻らず。前線で得点のチャンスを窺い続けた。後半ATで得点が欲しい場面だったとはいえ、残り時間が7分弱あったなかでは少し勇気のいる決断だったと言っていいだろう。しかし、大南は前線に残り続けた。試合後、大南は得点シーンを次のように振り返る。

「(あのシーンでは)まだマイボールで右サイドにスペースがあったので、絶対にクロスが上がってくると思って(前線に)残っていようと考えました。そこで残っていたら、(神谷)優太から良い折り返しが来ました。当てるだけだったので、決めることができてよかったです」

がむしゃらに得点を狙ったというわけではなく、短い時間のなかで周囲の状況を見ながら前線に残るという決断を下したと大南。冷静に状況を見極めながら自分のすべきことを判断するというのは守備にも生かされているはずで、近頃の彼に落ち着きが生まれたのはこうした思考の部分の整理が進んだ影響もあるのかもしれない。

チームが苦しい時間を過ごしていたなかでも着実に成長を見せ、最終ラインの頼もしい存在となりつつある大南。身体能力の高さにはかねてより定評があっただけに、プレイ判断に磨きがかかった彼は今後さらにスケールの大きなCBとなっていくかもしれない。辛い時期を乗り越えて、一皮むけた印象のある大南には大きな期待をかけたいところだ。

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