イタリアはまだ優勝候補じゃない!? 2戦連続“3-0”でも向けられる疑念の目

グループステージ2連勝で決勝トーナメント進出を決めたイタリア代表 photo/Getty Images

「まだ少し時期尚早な気がする」

現在開催されているEURO2020にて、開幕からグループステージ2試合を連勝し決勝トーナメント進出をいち早く決めたイタリア代表。第1節のトルコ代表戦、そして続く第2節のスイス代表戦をいずれも3-0で完勝しており、もはや彼らには風格すら漂いつつある。

大会前の評判こそ優勝候補の筆頭というわけではなかったが、この2試合を見て「もしかしたらアッズーリが優勝する可能性は高いのでは……」と考え直した人も少なくないのではないだろうか。実際、今のイタリア代表の勢いは止まる気配がない。この調子で行くところまで行く可能性は十分にあると見ていいだろう。

とはいえ、これまでの試合がイージーすぎただけに、イタリア代表に期待をかけすぎるのは禁物と考える人も。かつてフランス代表の一員としてEURO2000での優勝を経験したパトリック・ヴィエラ氏は、まだイタリアの勢いが本物かどうかには疑問を抱いている様子だ。
「イタリアがプレイした最初の2試合は、その両方とも簡単なゲームだったと思うよ。勝利したのは良かったけど、あまりに苦労を強いられていない気がする。ファイナルまで行けるかは不安だね。彼らには強度もパワーもスピードも足りてないように映る。これからの相手はさらに危険だ。イタリアを優勝候補に入れるのは、まだ少し時期尚早のような気がするよ」(英『Daily Mirror』より)

試合結果を見てみると2試合とも3-0だが、そのなかで披露した選手たちのプレイはあまり評価していない様子のヴィエラ氏。たしかに、大会前から優勝候補筆頭と目されていたチームと比べれば、タレントは少々小粒か。

しかし、彼らが他の優勝候補と比べて大きく劣っているようにも見えない。前線の連携面や伝統の堅守がうまく噛み合っているアッズーリにも、やはり優勝のチャンスはあると言っていいだろう。加えて、イタリア代表はそういった疑問の声が大きかった大会ほど、最高の結果を残してきた。はたして、今回のEUROで同代表はどこまで上り詰めることとなるのだろうか。懐疑的な目を向ける人々を見返す快進撃に期待したい。

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