2020-21シーズン、プレミアリーグでここまで2位につけているマンチェスター・ユナイテッド。同じ街のライバルであるマンチェスター・シティに優勝こそ譲ったものの、彼らの今季は十分に満足できる内容だったと言っていいだろう。数年前まではトップ4入りすら難しかった同クラブだが、オーレ・グンナー・スールシャール体制3シーズン目は未来に向けて前向きな材料が随所に見て取れた。この調子を継続しつつ、今夏移籍市場で的確な補強を行うことさえできれば、来季のマンUは優勝を争うことも可能かもしれない。
そんな良い流れに乗っている印象も強いマンUで、さらなる成長に期待したいのがMFスコット・マクトミネイ(24)だ。かねてよりアカデミー出身の次世代リーダーとして期待され続けてきた同選手。闘志をむき出しにしながら中盤でファイトするプレイスタイルに、“闘将”ロイ・キーンの姿を重ねている人も少なくはないだろう。まだ荒削りな部分は多いものの、赤い悪魔の未来を担う存在としての期待は大きい。
来季で2017年5月のデビューから6シーズン目を迎えるマクトミネイ。そろそろ本格的にリーダーとしての地位を確立してもいい頃だろう。選手としてもうひと回り大きくなりたい時期にチームの調子も上向いてきたとあって、なんとかこのビッグウェーブには乗っていきたいところだ。
「チームが正しい方向で構築されることになれば、マクトミネイは数年間でリヴァプールのジョーダン・ヘンダーソンのようになれると思うよ。彼はそうなれるほどのキャラクターを持っていると思う。ブルーノ(・フェルナンデス)や(ポール・)ポグバのようなパサーではないかもしれないが、彼の気持ちを前面に出してボールを刈り取る姿には感銘を受ける。トレーニングを見ていても、マクトミネイは優れたリーダーになれるとつくづく思うね。他の多くの選手が備えていないものを持っていると感じるよ」(英『Daily Mirror』より)
クラブOBのリオ・ファーディナンド氏も、マクトミネイのリーダーシップには大いに期待している様子。これまでは頼れる先輩たちに引っ張ってきてもらったマンUの大型MFだが、今度は彼が赤い悪魔の先頭に立つ番だ。チームの一員から絶対的なリーダーへと飛躍を遂げるときが近づいているマクトミネイ。2021-22シーズン、マンUの主役となるのはこの男かもしれない。