実は“二桁ゴール選手”がゼロのチェルシー 新9番は必要なのか

ウェストハム戦でゴールを決めたヴェルナー photo/Getty Images

4選手がチームトップの6ゴール

チェルシーは現地時間4月24日に行われたプレミアリーグ第33節でウェストハムと対戦し、0-1で勝利。勝ち点を58に伸ばし4位の座をキープした。

今季好調を維持するウェストハムとのチャンピオンズリーグ出場権をかけた戦いに勝利したチェルシーだが、来季に向けて気になるのが明確なエースの不在。この試合で決勝ゴールを記録したティモ・ヴェルナーを含め、メイソン・マウント、タミー・エイブラハム、ジョルジーニョがプレミアリーグではチームトップの6得点と、突出した得点源が存在しない。

RBライプツィヒから獲得したヴェルナーは昨季ブンデスリーガで28ゴールを記録したように、チェルシーでも得点源としての役割が期待されたが、プレミアリーグ1年目はなかなかゴール数が伸びてこない。9アシストを記録するなど、苦しいシーズンの中でも一定の活躍はみせているドイツ代表FWだが、本領発揮は来季以降になるだろうか。
前監督のフランク・ランパードのもとで主力を担っていたのが、昨季チームトップの15ゴールを挙げたエイブラハム。今季も前半戦で6得点を奪取していたものの、イングランド人指揮官が解任されトーマス・トゥヘルに代わると状況が一変。故障による離脱期間があったものの序列を明らかに下げており、リーグ戦では第15節のアーセナル戦以来得点を奪えていない。

彼らに替わる存在としては、トゥヘル就任後に“偽9番”として起用され存在感を示しはじめているカイ・ハフェルツや頼れるベテランとしてCLなどで重宝されるオリヴィエ・ジルーなどが考えられる。しかし、ドイツ代表MFは今季まだ2ゴールと適応段階であり、出れば仕事をこなすフランス代表FWはチェルシーとの現行の契約が今季まで。去就が不透明である。

近年のチェルシーではエデン・アザールやジエゴ・コスタ、アルバロ・モラタといった選手たちが二桁ゴールを記録し得点源を担ってきたが、今季はこのままいくとリーグ戦で二桁ゴールの選手がゼロに終わる可能性がある。トゥヘルが立て直し堅守のチームを築きつつある現状のチームだが、移籍市場で新たな9番を狙うのか、現行の戦力で新たな点取り屋の出現に期待するのかの判断を迫られるだろう。

CLでは準決勝に進み、プレミアリーグでは4位以内の死守に向けて好調を維持するトゥヘル率いるチームだが、チェルシーは今夏来季に向けて新たな9番の獲得に動き出すのだろうか。

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