悲願のベスト4進出へ マンCの過去3年の準々決勝とは圧倒的に異なっていた点

年々安定感が増すマンC photo/Getty Images

5年ぶりのベスト4進出

ついにここ数年の壁を打ち破ったクラブが、欧州の舞台でビッグイヤーを掲げる瞬間が見られるかもしれない。14日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝の2ndレグでマンチェスター・シティはドルトムントと対戦。2試合合計スコア4-2と勝利し、準決勝へと駒を進めた。3大会連続準々決勝敗退中だったマンCは、悲願のベスト4進出となった。ベスト4進出においてキーになったのは安定した強固な守備である。

マンCは今季のプレミアでリーグ最少となる23失点を記録。昨季も38試合で35失点と数字としては強固な守備を見せるものの、不安定な守備陣は最後まで安定できず9敗を喫するなど、順位も2位で終了。CLでは新型コロナウイルスの影響で一発勝負となったリヨン戦で3バックで対戦するも1-3と敗れ、準々決勝敗退となった。

一昨年のCLはでトッテナムに1stレグで1-0で敗れながら、2ndレグで4得点を叩き込む。しかし、この試合でも3失点を喫し、VARのゴール取り消しなどもあり4-4のドロー。アウェイゴールの差でトッテナムに敗戦した。2017-18でもリヴァプールに3-0、2-1とそれぞれ敗れて準々決勝で姿を消した。
マンCが過去3年とも敗退するときに共通点として、90分間で必ず3失点以上喫していた。リヴァプールに1-3、トッテナムに3-4、リヨンに1-3など必ずベスト8では必ず守備が崩壊してしまう癖があった。しかし、今大会ではドルトムント戦で2試合合計2失点と守備が安定。過去3年とは異なり失点癖もなくなり、ようやくベスト8の壁を打ち破った。

さらに今大会はドルトムント戦まで失点はわずか「1」。準々決勝まで失点は開幕戦のポルト戦のみという強固な守備を継続。無失点試合もも「7」と大会トップタイを記録する。昨年は無失点試合はわずか「2」、2018-19は「3」、2017-18シーズンは「4」と過去3年と比較するともっとも固い守備を築けている(データはCL公式より)。

悲願のCL制覇まであと2つと迫ったマンC。前回準決勝を戦った2015-16シーズンは得点を奪えず、2試合合計0-1と敗れたため、強固な守備に加えて攻撃陣も奮起したいところだ。クラブ初のビッグイヤー獲得へさらなる守備の安定化と攻撃陣の爆発に期待したい。

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