チームトップのキーパスを記録 ジンチェンコに見られた中盤での可能性

中盤で好プレイを見せたジンチェンコ photo/Getty Images

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インサイドハーフとして先発出場を果たした

ポジションをコンバートされて花開いた選手といえば、ガレス・ベイルやロビン・ファン・ペルシーが思い出されるが、近年ではマンチェスター・シティ所属のオレクサンドル・ジンチェンコもその一人だと言える。

ウクライナでキャリアをスタートさせると、その活躍がマンCの目に留まり入団。レンタルでオランダ・PSVアイントホーフェンに渡り、2017年マンCへの復帰が決まった。トップチームでは本来のポジションである攻撃的MFではなく、左サイドバックとして定位置を掴み、二回のリーグ制覇に貢献。今季は安定感が更に増し、チームを代表するサイドバックに成長している。

そんな同選手だが、前職であるインサイドハーフでの起用がたびたび見られるようになっている。短い時間での起用ではあるものの、左足から放たれる正確なパスを武器にゲームを組み立てる姿は前線でもやれるのではという妄想を膨らませるレベルにはあったと言える。
そんな思いが通じたのか、10日に行われたリーズ・ユナイテッド戦ではインサイドハーフとして先発を果たしたジンチェンコ。元々が攻撃的な選手であっただけに秀逸なスルーパスを何本も供給していた。これは数字にも出ており、この試合のキーパスは「5」本とチームトップの数字を誇っていた。更に中盤でのゲームメイクも長けており、パスの中継役としての機能。また、左足から放たれる高精度のクロスも魅力であり、背格好が似ているデ・ブライネのようなパスも見られ、指揮官へのアピールは十分だったと言える。

英『Manchester Evening News』はジンチェンコの活躍にチーム最高評価となる「7」の高得点を付けており、「ボールロストを素早く回収するカバーの速さと前線での高いパフォーマンスは評価に値する」とコメントを残している。地元紙の高評価と裏腹に敗戦となった試合ではあったが、指揮官としては意外な収穫ではないだろうか。

実際、この試合はターンオーバー的な意味も含まれているため、大一番での投入の可能性は少ないと考えられるが、一つの攻撃オプションとして今後も続けてほしいものだ。

ミッドウィークに行われるドルトムント戦では、現在のジョアン・カンセロの調子を見ればジンチェンコの左サイドバックでの先発が予想される。リーズ戦の疲労が不安材料であるが、彼の奮闘に注目したい(データは『WhoScored.com』より)。

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