トゥヘルが見せる左WBの巧みな使い分け M・アロンソが完全覚醒

トゥヘルのもとで復活を遂げたマルコス・アロンソ photo/Getty Images

まるでFWのような裏への飛び出しも

チェルシーで4ヶ月もの冷遇を乗り越えた30歳のベテランが、これまでの鬱憤を晴らすかのようにピッチで躍動している。

2016年夏にフィオレンティーナからチェルシーへ移籍した元スペイン代表DFマルコス・アロンソ。加入初年度から主力として活躍してきたが、5年目となる今季は状況が一変する。開幕3試合こそスタメンに名を連ねたものの、第3節WBA戦でマークの甘さなどが目立ち、ハーフタイムに交代を命じられると、以後フランク・ランパード前監督が解任される1月末までベンチにすら入れない日々が続いた。

しかし、チームの指揮がランパード監督からトーマス・トゥヘル監督へ移ると、再び主力に定着。メインのシステムが[4-3-3]から[3-4-2-1]へ変更されたこともあり、攻撃力が売りのアロンソはウイングバックとして重宝されることとなったのだ。トゥヘル監督が就任してからここまで公式戦11試合を戦っているが、アロンソは8試合に出場している。(そのうち6試合はフル出場)。今月8日に行われたエヴァートン戦(プレミアリーグ第27節)では、31分に先制点となるベン・ゴッドフリーのオウンゴールにつながるクロスを上げ、2-0の勝利に貢献。トゥヘル体制になってから公式無敗(8勝3分)と、アロンソとともにチームも調子は上向きだ。

また、この試合ではオーバーラップでサイドの深い位置を狙う単純な動きだけでなく、インナーラップでエヴァートンのセンターバックとサイドバックの間にポジションを取ったり、DFラインの背後を突いたりと、積極的に前線に顔を出して相手の守備を撹乱。ゴールにはならなかったは、まるでFWのような裏への飛び出しで、シュートまで持ち込むシーンもあった。なお、この試合でアロンソは両チーム最多となる4回のキーパスも記録しており、攻撃面でいかに存在感を発揮していたのかが見て取れる。

ただ、トゥヘル監督は2月28日のマンチェスター・ユナイテッド戦(第26節)と今月4日のリヴァプール戦(第29節)では、この左ウイングのポジションにアロンソではなく、守備面でより器用なベン・チルウェルを起用する面も見せた。もしかしたら、格下や守備が売りのチームに対して相手を押し込みたいときは攻撃的なアロンソ、攻撃力が脅威となるチームに対して絶対に失点をしないときは守備的なチルウェルと、2選手を巧みに使い分けているのかもしれない。いずれにせよ、プレミアリーグのトップ4フィニッシュを狙う上でも、チャンピオンズリーグで勝ち上がっていく上でも、完全に覚醒したアロンソは今後のキーとなりそうだ。

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