現在11位は上出来と言えるか ビエルサ・リーズの問題点

独特の姿勢から怒号を上げるビエルサ監督 photo/Getty Images

17年ぶりの昇格が話題となった

今季のリーズはここまで11位と、昇格組の中では群を抜いた成績を残している。一昨季はウォルバーハンプトンが、昨季はシェフィールド・ユナイテッドがシーズン終了時にTOP10に入り、今季のリーズにも同じ期待が持たれている。夏にはバレンシアからロドリゴの加入を発表するなど、昇格クラブらしからぬ補強で話題となった。

今季の成績で言えば特に攻撃面が非常に優秀であり、得点数は「43」と上から7番目の数字である。パトリック・バンフォードはここまで13点を決めており、プレミアリーグの得点ランキングはソン・フンミンと並ぶ4位となっている。他にも、ジャック・ハリソンやラフィーニャなどの複数得点者も多く在籍しており、攻撃は通用していると言える。

しかし、守備面では失点が多く「46」と下から3番目の数字となっている。原因としては、後方でのビルドアップが安定せず、自陣でのボールロストからカウンターを浴びている場面が多い。先日のウェストハム戦では、クーパーのロングフィードが直接相手に渡ってしまい、その流れからPKを献上している。後半も失点には繋がっていないが、自陣でのボールロストから危ないシーンがあり、ベンチにいたビエルサ監督の怒号が響いていた。後方のビルドアップには中盤のカルバン・フィリップスが顔を出すのだが、両サイドの選手が高い位置を取っているため、安定性を欠いてしまう。サイドの選手に高い位置を取らせてロングボールを供給する戦術を取っている以上、組み立てに参加する選手にはより一層足元の技術が求められるだろう。
シーズン序盤には昨季王者のリヴァプールと打ち合い、マンチェスター・シティと引き分けるなど、プレミアで戦えることを証明した。しかし実のところ、BIG6相手にはひとつの白星も挙げていない状況だ。残りのリーグ戦はBIG6との試合が5つ残っており、攻撃の組み立ての際にはハイプレスにさらされる可能性は高い。この状況をどう打開するか、ビエルサ・リーズの戦いに注目が集まる。

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