EUROでオランダ代表の命運を握る男 抜群の安定感を誇る守護神に注目せよ

オランダ代表の正守護神を務めるシレッセン photo/Getty Images

有能CBたちを後方から支える30歳

フィルジル・ファン・ダイク(リヴァプール)、マタイス・デ・リフト(ユヴェントス)、ステファン・デ・フライ(インテル)、ネイサン・アケ(マンチェスター・シティ)、スフェン・ボットマン(リール)……。近年欧州でも屈指の実力を備えたセンターバックが続々と出現しているオランダ代表。その守備力は世界でもトップクラスと言っていいはずだ。

同代表が最後に複数失点を喫したのは2019年9月に行われたEURO予選のドイツ代表戦(4-2○)。彼らは実に1年半もの間、相手の猛攻を1失点以下に抑えているのだ。昨季の試合数が少なかったことも考慮しなければならないが、これは誇っていい数字と言えるだろう。

しかし、オランダ代表がここまでの堅守を披露している理由は、単に優秀なDFたちが揃ったからというだけではない。彼らをさらに後方から支える守護神の活躍も、決して見逃すことはできないのだ。その守護神とは、GKヤスパー・シレッセン(31)。このベテランGKこそ、オランダ代表の堅牢な守備を支えるキーマンと言っていいのかもしれない。

2013年6月のデビューから、これまで実に60試合でオランイェのゴールマウスを守ってきたシレッセン。少し地味な存在ではあるものの、この男は安定したセービングを最大の武器としてチームの最後方に君臨している。決して超反応が売りというわけではないが、常に的確な彼のポジショニングにオランダ守備陣が助けられたというシーンはEURO予選やネーションズリーグの試合でも散見された。両守護神の好守が光った昨年11月のイタリア代表戦は、そんなシレッセンのありがたみが如実に表れた試合と言っていい。

今季は怪我で出遅れこそしたが、シレッセンは所属するバレンシアでも徐々に調子を上げてきている。現地時間5日に行われた第26節ビジャレアル戦ではPKで先制を許したものの、その後は相手の決定的なシュートをことごとくセーブ。データサイト『WhoScored.com』もチーム2位タイの評価点「7.2」を与える活躍で、バレンシアの勝利(2-1)に多大な貢献を果たした。

もう31歳とベテランの領域に足を踏み入れつつあるシレッセン。見た目も少し大人な雰囲気を醸し出してきたが、その実力は今でも全く衰える気配がない。実力、そして経験でも充実のときを迎えている彼こそ、EURO2020に臨むオランダ代表で浮沈のカギを握る存在となるか。開催予定の6月が間近に迫った同大会。抜群の安定感を誇るオランイェの守護神からは目が離せない。

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