川崎フロンターレは19日、東京ヴェルディからDF谷口栄斗(26)を完全移籍にて獲得したことを発表した。
小学4年生から高校までヴェルディの下部組織で育った谷口は国士舘大学を経て、2022年より正式にヴェルディのトップチームに加入。2025シーズンはリーグ戦35試合に出場し、3ゴールを奪うなど、ヴェルディの守備を支える存在の1人だ。
そんな谷口はヴェルディを離れることを決断し川崎へ。川崎は夏に高井幸大がトッテナムに移籍したり、守備陣の怪我が目立ったとこで、2025シーズンは8位ながらも失点数は「57」。これはリーグワースト3位タイだ。ジェジエウや車屋紳太郎がいなくなる中で守備陣の補強を行い、川崎は谷口を選んだ。
谷口は長い間過ごしたヴェルディへの感謝と、移籍決断に至った思いをクラブの公式サイトで語った。
「この度、川崎フロンターレに移籍することになりました。悩みに悩んで決断しました。ヴェルディは大好きなクラブで感謝しかありません。ただ僕に残された時間は多くはありません。この先のサッカー人生で、シャーレを掲げたい、その先の景色が見たいという目標を持っています。年齢と共に時間がなくなる中、自分の目標のために勝負をしたいと思い、決断しました」
「ヴェルディは大きな可能性を秘めたクラブです。だからこそ身体を投げ出し、全力で戦い抜いてきました。自分に正直に生きたい。小学4年生でこのクラブに入り、サッカーの楽しさ、この世界の厳しさを学び、1人の人間としてもヴェルディでのサッカーを通して成長させて頂きました。ユースから直接トップ昇格が出来ず、国士舘大学を経てまたこのクラブにプロ選手として帰って来れたこと、この世界に飛び込ませて頂けるチャンスを与えてくださった故 大澤先生、永井さんに大きな感謝を伝えたいです。そして小学生でこのクラブに出会わせてくれた家族にも感謝したいです」
「いつサッカーが出来なくなるかわからないこの世界、短いサッカー人生でヴェルディをJ1に戻せたこと、あの瞬間をピッチの上で迎えられたこと、ヴェルディを背負って戦えたことが本当に夢のようで、最高の瞬間でした。ヴェルディで過ごした時間は自分にとって大切な大切な時間で何にも変えることの出来ない特別なものです」
「どんな時も声を枯らす事なく応援、サポートしてくださったファン・サポーターの皆さん。皆さんと共にJ1に戻れて幸せでした。甘かった自分にこの世界の厳しさを叩きこみ、この世界で生きるんだ、とより一層の覚悟を芽生えさせてくれた、城福さん。高いレベルで指導、要求してくださった、和田さん、森下さん。本当に感謝しています。そしてアカデミー時代からヴェルディで関わって頂いた全ての皆さまにも感謝したいです。アカデミー時代から合わせて13年間、本当にお世話になりました。ありがとう、ヴェルディ」
また谷口は川崎の公式サイトで新天地にかける思いを語っている。
「川崎フロンターレに関わるすべての皆様、初めまして! 東京ヴェルディから加入します、谷口栄斗(ひろと)です! 偉大なクラブの一員になれたことを非常にうれしく思います。クラブの目標達成に向け、妥協することなく、すべてを出し切ります。良いお年を!」