“約2カ月間”のブランクも関係なし アトレティコに帰還した右サイドの番人

約2カ月ぶりの実戦も、レアル戦で印象的な活躍を披露したトリッピアー photo/Getty Images

レアル戦でいきなり好パフォーマンスを披露

約2カ月間にも及ぶブランクの影響も心配されたが、この男にそんな時間など関係なかったのか。現地時間7日に行われたリーガ・エスパニョーラ第26節のレアル・マドリード戦において、ピッチへ帰ってきたアトレティコ・マドリードのイングランド代表DFはいきなり問題なく機能した。

そのイングランド代表DFとは、この大一番で右ウイングバックのポジションに入ったキーラン・トリッピアーだ。昨年12月、イングランドサッカー協会から過去の賭博規定違反を理由に10週間の出場停止処分を受けていた同選手だが、このレアル戦で約2カ月ぶりの復帰。彼の離脱期間中、ディエゴ・シメオネ監督は散々右WBのチョイスに悩まされていただけに、この男の帰還はアトレティコにとってこの上なく嬉しいニュースとなったことは間違いない。

そして、トリッピアーは復帰戦でさっそく躍動。右サイドで積極的にボールへ絡み、この試合チームで2番目に多いパス本数48回を記録した。また、出足の早い守備でもチームに貢献し、タックル成功数はチームトップタイとなる5回をマーク。とても2カ月ぶりの実戦とは思えぬパフォーマンスだったと言ってよく、右サイドのエンジンとして終始アトレティコにリズムをもたらす存在となっていたことは間違いない。90分間を通して、このイングランド代表DFは指揮官に任されたタスクをきちんと遂行した。
「トリッピアーが戻ってきたことで、シメオネはようやく落ち着いて呼吸できる」(スペイン『AS』)

「とても2カ月間も試合に出ていなかったとは思えない。恐ろしい男だ」(スペイン『Don Balon』)

「M・ジョレンテやオブラクとともに、彼はこの試合で最高のパフォーマーだった」(英『GIVE ME SPORT』)

欧州各メディアも、このトリッピアーの活躍にはかなり驚かされた様子。出場停止期間中もトレーニングには参加していたようだが、一発目からレアル相手にここまでのパフォーマンスを披露するとはさすがに予想外だったようだ。

最終的にレアルFWカリム・ベンゼマのゴールによって1-1のドローに持ち込まれてしまったアトレティコだが、この大一番は今後に向けて収穫のあるゲームだった。トリッピアーとヤニック・カラスコの強力な両WBが再び揃った赤白軍団。トリッピアーの離脱中はなかなか攻撃が機能しない試合も見受けられたアトレティコだが、首位クラブに再びエンジンが掛かる予感がしてきた。

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