リオネル・メッシの後継者候補の1人と言われてから何年の時が経過しただろうか。ユヴェントスFWパウロ・ディバラは今月の15日で27歳を迎えた。もう若手とは呼べない中堅世代へ突入している。
才能は間違いなく、2014-15シーズンに当時所属していたパレルモでセリエA13得点を奪った時の輝きは特別だった。2015年夏にはユヴェントスへとステップアップを果たし、最初の2015-16シーズンからリーグ戦19得点と大爆発。ディバラを中心にユヴェントスを作っていくべきと考えたサポーターもいたはずだ。
続く2016-17シーズンこそリーグ戦11得点に終わったが、2017-18シーズンには22得点を記録。アタッカーとして完成された印象があった。しかし、そこからディバラの数字は落ちた。2017-18シーズンの数字がキャリアハイとなり、昨季も11点しか奪えていない。今季は未だリーグ戦無得点だ。
ディバラはチームの中心になるだけの才能を備えているものの、2018年の夏にはレアル・マドリードからFWクリスティアーノ・ロナウドが加入。主役は問答無用でロナウドとなり、ディバラはロナウドを活かす脇役に近い存在となった。
さらに今夏にはFWアルバロ・モラタが加入し、ここまで好調を維持している。先日行われたチャンピオンズリーグのフェレンツヴァローシュ戦もディバラは先発出場のチャンスを与えられたが、インパクトを残したのは途中出場から得点を挙げたモラタの方だ。
伊『Gazzetta dello Sport』はモラタに7.5点の評価をつけた一方で、ディバラにはワーストとなる5点をつけている。ディバラがアンドレア・ピルロ体制のユヴェントスで主役となるにはフェレンツヴァローシュ戦でアピールする必要があったのだが、ディバラの調子はまだ戻り切っていない。
またユヴェントには今夏にFWフェデリコ・キエーザ、デヤン・クルゼフスキと将来性豊かな若手アタッカーが加わっており、彼らの成長もディバラにとっては気がかりなポイントか。彼らはロナウド退団後の主役となっていく可能性を秘めている。
ディバラはビッグクラブの主役となれるだけの才能を備えているが、もう27歳。本来ならば主役になっているはずの年齢だ。アルゼンチン代表でもメッシの後継者とは言い難く、同じアルゼンチン代表ではインテルのFWラウタロ・マルティネスの方がスポットライトを浴びる機会が増えている。
果たしてディバラはこのままユヴェントスでプレイを続けるべきなのか。ここ2シーズンは思うような結果を出せない日々が続いており、今後のキャリアが不安視される。