ドルトムントの神童にデビューが迫る 15歳FWに周囲の期待は高まるばかり

11月中のトップチームデビューが期待されているムココ photo/Getty Images

ゴール奪う遺伝子を持った15歳

今、欧州でトップの若手軍団と呼べるチームを1つ選ぶなら、人々はどのクラブをチョイスするだろうか。それぞれ好みもあるだろう。しかし、ブンデスリーガのドルトムントを真っ先に思い浮かべる人は多いはずだ。

2019-20シーズンはFWアーリング・ハーランド(20)、FWジェイドン・サンチョ(20)、DFアクラフ・ハキミ(22:現インテル)、DFダン・アクセル・ザガドゥ(21)といった若い選手を軸として、ブンデスを2位でフィニッシュした同クラブ。優勝したバイエルン・ミュンヘンにこそ届かなかったものの、ヤングスターたちの躍動には目を見張るものがあった。彼らを現“欧州最強の若手軍団”と呼んでも、そう異論は出ないだろう。

今季もMFジュード・ベリンガム(17)やMFジョバンニ・レイナ(17)といった選手が頭角を現しているドルトムント。そんな若手のブレイクラッシュが起こっている同クラブに、また新たな若き力が加わることとなる。11月20日に16歳の誕生日を迎えることで、下部組織に所属するU-20ドイツ代表FWユスファ・ムココ(15)がいよいよトップチームの試合に出場可能となるのだ。
前所属のザンクト・パウリ時代も含めて、これまで下部組織で通算196ゴールを奪っているムココ。今季もU-19カテゴリでは4試合で実に13ゴールを奪っており、その勢いに翳りは見えない。クラブ関係者の中にも彼がトップの舞台でも十分に通用すると見ている人物は多く、先日はドルトムントのタレントコーチを務めるオッドー・アッド氏が「ムココには間違いなく才能がある」とのコメントを残している。

そんななか、同クラブのハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEOもムココには相当な期待をかけているようだ。トップ昇格のときが目前に迫る現在、同氏はこの15歳について独『Sky Sport』へ次のように語っている。

「ユスファにトップチーム昇格の話が持ち上がっているのは、もちろんコーチ陣の意向からだ。私も彼には特別な才能が備わっていると思うよ。ユスファはゴールを決めるための遺伝子を持っているんだ。彼はU-19カテゴリで毎試合3〜4ゴールを奪っており、もはやそれが普通のことになっている。だが、その一方で注意深く育てなければとも感じている。理想はアーリングが休みを必要とした際に、ユスファを試すことかな。そのあたりはコーチ陣が判断してくれるだろう」

若すぎる才能は慎重に育てなければいけないとしながらも、ムココのトップデビューを心待ちにしている様子のヴァツケ氏。はたして“ゴールを決めるための遺伝子”を持った15歳の神童は、ブンデスリーガでこれからどれほどの活躍を披露してくれるのだろうか。まだ10代半ばの選手に期待しすぎるのもよくないが、ムココのデビューが今から待ちきれない。

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