ポゼッション低下、脆く崩れる守備 “強いバルサ”を取り戻すための課題

どこか不安定なバルサ photo/Getty Images

失点数は大きな問題

18試合を消化した段階でバルセロナは勝ち点39を稼いでリーガ・エスパニョーラ首位に立っている。順位は理想的だが、内容の方はどうだろうか。

リーグ戦はこのまま制覇できるかもしれないが、チャンピオンズリーグで優勝候補にプッシュするのは少しばかり難しいかもしれない。エルネスト・バルベルデ率いるチームは批判を浴びる機会も多く、バルセロナらしさが失われているゲームも目立つ。

スペイン『MARCA』はこの冬の中断期間を利用してチームを立て直す必要があると指摘しているのだが、3つのことが問題点に挙げられている。

1.ポゼッションを高めること



以前のバルセロナはポゼッション率で相手を圧倒し、ボールを持つ時間を長くすることでゲームを有利に進めてきた。しかしバルベルデ政権ではその哲学が失われている部分があり、ポゼッション率が50%を下回ることもある。

数年前は考えられなかったことだが、同メディアはあのバルセロナに対して後方からのビルドアップに問題があると指摘している。パスを繋ぐ部分で不用意なミスが起こることもあり、そこを修正しなければチャンピオンズリーグ制覇は難しいとの考えだ。

2.守備の修正



ポゼッション率が下がり、なおかつ守備が不安定。これは典型的なまずいパターンと言ってもいいが、すでにバルセロナはリーグ戦で21失点を喫している。

過去の数字を振り返るならば、MSNを擁して3冠を達成した2014-15シーズンはリーグ戦21失点で優勝。2010-11シーズンも同じく失点21で優勝している。今季はすでに当時の失点数に並んでいることになる。

ここ2シーズンのチャンピオンズリーグはローマ、リヴァプール相手に大逆転負けを喫しているが、今の守備ならば同じような事態が起きても不思議はない。同メディアは負傷者などの影響もあるとフォローも入れているが、後半戦へ守備を改善しなければならないのは事実だ。

3.グリーズマンの覚醒



今夏に加わったFWアントワーヌ・グリーズマンは、直近のリーグ戦4試合で3得点と徐々に結果を出してきている。しかし、同メディアはまだ満足していない。

今季チャンピオンズリーグを含め全てのタイトル獲得を狙うならば、グリーズマンがよりゲームに参加する必要があると主張している。メッシ、スアレスらとの連携をさらに磨き、アトレティコ時代のようにピッチで主役級の存在感を放つことが求められている。

それこそ3冠を狙うなら、MSN級の連携が欲しい。グリーズマンが入ったMSGの完成度をチャンピオンズリーグ決勝トーナメントまでにどこまで上げられるのか。ここもバルベルデの課題か。


この3つの問題はすぐに解決できるイージーなものではないが、今のバルセロナに満足していないサポーターも多いはず。チャンピオンズリーグ優勝筆頭候補と胸を張って宣言するには、これらの問題を何とかクリアしなければならない。

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