EURO2016予選敗退、2018ロシアワールドカップも予選敗退。まさかの屈辱を味わったサッカー大国・オランダ代表は、再起までに多大なる時間を要するのではないか。当初はそのように考えられていた。
しかしロシアワールドカップ欧州予選の屈辱から約2年。オランダは世界を驚かせるほどのスピードで復活を果たし、EURO2020優勝を狙えるチームの1つに数えられるまでに至った。
英『Squawka』は国際舞台で屈辱を味わってきたオランダを救う4人のスターがいると取り上げているが、この4人の登場でオランダは蘇った。
1.フィルジル・ファン・ダイク
ファン・ダイクは2015年に代表デビューを果たした選手だが、2017年冬にリヴァプールへ移籍したところから評価が急上昇。今では世界最高のセンターバックの1人と言われるようになり、全てにおいて弱点がないパーフェクトDFと評価されている。ファン・ダイクがもたらす安定感こそオランダの強さのベースとなる。
2.フレンキー・デ・ヨング
現在チームを指揮するロナルド・クーマンは就任から13人の選手を代表デビューさせてきたが、1番のヒットはデ・ヨングだ。中盤の底からゲームのリズムを作るデ・ヨングは、守備的に戦ってくる相手を破壊するうえで重要な役割を果たす。
同メディアは近年のオランダにはビッグクラブで活躍する若者が不足していたと伝えているが、デ・ヨングは23歳ながらバルセロナでプレイしている。現在、そして未来にも期待できるスーパータレントで、世界屈指のゲームメイカーへと成長を遂げるデ・ヨングの出現も大きすぎるプラスだ。
3.ジョルジニオ・ワイナルドゥム
オランダが最後に国際大会で結果を残した2014ブラジルワールドカップを知る数少ない選手の1人だ。ファン・ダイクと同じくリヴァプールで大きく伸び、デ・ヨングとは全く異なる違いを中盤にもたらすことができる。攻守に上下動を続ける豊富な運動量に加え、得点感覚も優れている。
優れたチームを作り上げるには若手だけでは不十分だ。経験豊富なリーダーが必要となり、ブラジルワールドカップを知る29歳のワイナルドゥムがいる意味は大きい。当時からオランダには若手とベテランの間を繋ぐ中堅世代が不足していると言われてきたが、ワイナルドゥムはその中で生き残った中堅組の1人だ。
4.メンフィス・デパイ
デパイも2014ブラジルワールドカップを経験しているが、当時とはチームに与える影響度がまるで違う。同メディアはデパイをクーマン政権で最も影響力のある選手と評しているが、デパイこそ今のオランダの得点源だ。
ロビン・ファン・ペルシーが抜けて以降はワールドクラスのストライカーが見つかっていないのだが、クーマンはデパイを偽9番のような形で機能させている。自由が与えられたデパイは新チームの王様となり、クーマン政権では11得点7アシストと圧倒的な数字を残す。勢いのある若手としてではなく、ドッシリと構えるエースとして前線に君臨するのだ。
まだEURO2020本大会出場が決まったわけではないが、現在のオランダはグループCでドイツ代表と並ぶ勝ち点15を稼いで首位に立っている。これほど完成度が高いチームが予選敗退など許されるはずはなく、世界が逆襲のオレンジ軍団を待っている。
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