[MIXゾーン]柏好文が持つ左サイドにおける“自信” 惜しい敗戦も広島の強みは消えず

川崎戦の前半、左サイドで躍動した柏 photo/Getty Images

前半は川崎に混乱もたらす

2日、等々力陸上競技場で行われたJ1第30節の川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島。広島は前半に1点を先制されたのち、後半投入されたFWレアンドロ・ペレイラのゴールで一時同点に追いつくも直後に決勝ゴールを許し1-2で惜敗。上位対決となった試合を落とす結果となってしまった。

しかし、チームのストロングポイントである左サイドはこの試合も輝きを放った。前半、先制こそ許したものの柏好文と森島司のコンビは小気味良い連携で何度もチャンスを創出し、川崎の右サイドに混乱をもたらした。後半はサイドを変えた柏だが、本人も左サイドでのプレイについては揺るぎない自信を持っているようだ。試合後、同選手はこの一戦を振り返りつつ次のように語った。

「位置づけ的にも上位対決でしたし、川崎相手ということで簡単な戦いではなかったと思います。それでも自分たちのできることをみんなやったと思うので、残り3試合はもう一回気持ちを引き締めて、勝ち点9を取れるようにもう一回準備していくだけだと思います。広島では左サイドがひとつポイントになっていて、得点もほとんどそこからとっています。それは相手もわかっていて、ある程度分析してると思うんですけど、その上で自分達が相手の一個上をいけるっていう自信が今は構築できていると思います。なので、これからもその自信を持ってシーズン残り(試合)をやっていきたいなと思いますね」
左サイドでの勝負に自信をのぞかせた柏。川崎の鬼木監督も試合後の会見では「ウチ(の右サイド)が悪いというわけではなくて、相手の良さを多く出された」と、前半の柏たちが川崎にとって非常に厄介だったと振り返っている。

それだけでなく、チーム全体としてもポジティブな面があった。リーグ屈指のポゼッション率を誇る川崎に対して、広島は臆することなくボールを握り続ける事ができたのだ。これには柏も一定の満足感を得ていると話す。

「川崎相手でも決してボールを握られ続けたというわけではなかったですし、自分達もボールを握る時間帯があったという意味では今シーズン自分達が掲げているサッカーを体現できたと思います。守備に関してもハードワーク怠らずってところでは、(修正するまでは)ちょっとしたところの部分だと思いますよ」

この試合で広島が記録したポゼッション率は64%。つまり川崎は36%という事だが、データサイト『Opta』によると、これは2015シーズン以降に川崎が勝利した試合の中で最も低いポゼッション率だという。川崎の試合巧者ぶりが表れたとも言えるが、広島は自分たちのやりたいことがそれなりにできたとも取れるだろう。

手痛い1敗を喫してしまった広島だが、来季ACL出場の望みはまだ消えていない。残り3試合、勝ち続ける事ができるか。

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