いざ人生大逆転へ フランスで爆発中の20歳が明かす“壮絶”少年時代

リールで得点を量産するオシムヘン photo/Getty Images

「生き残るために必死だった」

今、フランスの地で売り出し中の20歳をご存知だろうか。リーグ・アンのリールに所属するFWヴィクター・オシムヘンだ。今夏ベルギーのシャルルロワからやってきたこの若手アタッカーはここまでリーグ戦8試合に出場し6ゴール2アシストを記録。アーセナルへ移籍したニコラ・ペペやミランへ移籍したラファエル・レオンの後釜として、リールの攻撃陣を牽引している。

そんな20歳が自身の壮絶な過去を仏『France Football』のインタビュー内で明かしている。今ではナイジェリア代表にも名を連ねるようになったオシムヘンだが、少年時代には辛い経験をしていたようだ。

「10月に母親を亡くしたんだ。どの年だったかも覚えていないよ。僕は幼かったからね。その3カ月後、今度は父親が仕事を失った。家族にとってはとても大変だったね。兄はスポーツ新聞を、妹はオレンジを、そして僕は通りの真ん中で飲み物を売って生活をしていた。あの時は生き残るために必死だったね。夕方にはみんなで集まってテーブルにお金を集めたんだ。そのお金を姉に預けて、彼女はご飯を作ってくれた。僕の人生の一部は生き残るための闘いだった。それが今の僕の個性を生み出したのさ」
オシムヘンは逆境でも家族で支え合いながら必死に生きていたと語っている。そのような状況であっても、プロサッカー選手になってみせたのだから驚きだ。彼はこの後、当時のことを「ゲーム感覚で楽しかった」とも振り返っている。凄まじいハングリー精神の持ち主と言えよう。ピッチ上でゴールに対して貪欲な姿勢を見せるオシメン。彼のプレイスタイルはこういった環境で育まれた本能から来ているもののようだ。少々オフサイドに引っかかりやすい面もあるが、その必死さゆえか。

壮絶な過去を明かしたオシムヘン。彼は英『Squawka』が選ぶ「今季チャンピオンズリーグで注目すべき10名の若手」にも選出されている。はたして、この若者は欧州の舞台でも活躍し、世界中に名を轟かせることができるか。我々は今後、20歳の“人生大逆転劇”を目の当たりにするかもしれない。

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