トッテナムはなぜ調子上がらない? ポチェッティーノが犯した“4つ”のミス

なかなか調子が出ないトッテナム photo/Getty Images

英メディアが指摘する問題点

開幕から調子が上がらず、カラバオ杯では格下コルチェスターにPK戦の末に敗北を喫するなど、トッテナムは明らかに何かがおかしい。リヴァプールとのチャンピオンズリーグ決勝を戦ってから4ヶ月ほどしか経っていないが、トッテナムに何が起きているのだろうか。

英『Squawka』は指揮官マウリシオ・ポチェッティーノが犯したミスがいくつかあると指摘する。

1.ダイヤモンド型の中盤にこだわる意味

ポチェッティーノは中盤をダイヤモンド型にした[4-4-2]のシステムを今季も何度か採用しているが、同メディアはこれを好んでいない。

基本的にはハリー・ウィンクスが中盤の底からパスを散らし、インサイドハーフにはピッチを上下動できるタンギー・エンドンベレやムサ・シソコが入り、トップ下にアイディアのあるエリック・ラメラやクリスティアン・エリクセンを置くケースが多い。しかし、彼らが中央でプレイすることで横幅を確保しにくくなっていると同メディアは考えている。

よりサイドを効果的に活かすためにも、[4-2-3-1]のシステムで戦うべきとの主張だ。現状はサイドバックが横幅を取るしかなくなり、相手にもパターンが予測されている部分もある。ダイヤモンド型にこだわる意味はないのかもしれない。

2.右サイドバックが決まらない



トッテナムは今夏に右サイドバックのキーラン・トリッピアーを手放したが、後釜確保には失敗した。すでに右サイドバックでは複数の選手がプレイしており、セルジュ・オーリエ、カイル・ウォーカー・ピータース、ダビンソン・サンチェスと、ポチェッティーノはここの人選に悩まされている。オーリエのパフォーマンスが評価されてきているようだが、右サイドバックで優柔不断になったこともスタートが鈍くなった理由の1つと捉えられている。

3.選手交代が遅い



これもポチェッティーノの采配面を問題視したものだが、例えば1-2で逆転負けを喫した21日のレスター・シティ戦はどうだろう。トッテナムは69分に同点ゴールを決められ、その10分後にラメラを下げてエリクセンを投入している。勝ち点3が欲しい中、1-1の状況で79分にようやく攻撃のピースを入れるのは遅すぎると同メディアは指摘しているのだ。もっと早い段階で攻撃のアクションを起こすことも不可能ではなかったはずだ。

また交代が遅いだけではなく、交代策そのものが疑問視されているところもある。レスター戦では67分にシソコを下げてヴィクター・ワニャマを投入しているが、これも効果的ではなかった。守備を引き締めるどころか逆転されることになり、同メディアもなぜエリック・ダイアーを投入しないのかと不思議がっている。

4.夏に移籍を希望した選手たちへの対応



今夏に司令塔のエリクセンが移籍を志願していたのは誰もが知るところだが、トッテナムは契約が残り1年となっているエリクセンもDFトビー・アルデルヴァイレルトも放出しなかった。今季もポチェッティーノは変わることなく2人を起用しているが、彼らのモチベーションがどこまで上がっているのか分かりづらい部分もある。また移籍を志願した者が変わることなく試合に出場することで、周囲の選手にも何らかの影響を与えている可能性も考えられる。

同メディアも夏に移籍を志願した者を先発させるなと考えるサポーターがいると伝えており、一部選手のメンタルが昨季から変わってしまっている部分はあるのかもしれない。


とはいえ、まだ序盤戦の段階だ。リーグ戦でもチャンピオンズリーグでもここから挽回していくことは十分に可能だ。ポチェッティーノには事態を好転させるだけの手腕があるはずだが、トッテナムは調子を上げていけるだろうか。

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