テリー、ランパードとの死闘 マンUのレジェンドが振り返る”CL同国対決”

2007-08シーズンのCL制したマンU photo/Getty Images

代表の仲間と決勝でぶつかる心境

チャンピオンズリーグ決勝で同じ国のチームと対戦するのは特別な感覚があるだろう。リーグ戦で対戦する時も負けられないとの感情は持っているはずだが、チャンピオンズリーグ決勝となればテンションも変わってくる。意地でも負けられないプライドを懸けたバトルだ。

今回はリヴァプールVSトッテナムというイングランド勢同士のカードとなったが、2007-08シーズンにも同じイングランド勢同士の決勝が実現した。マンチェスター・ユナイテッドVSチェルシーの一戦だ。この時はPK戦までもつれ込み、マンUが優勝を決めた。

英『The Sun』によると、当時の優勝を知る元マンUのDFリオ・ファーディナンド氏はチェルシーとの対戦に特別な感情があったと振り返る。純粋に優勝したいとの気持ちもあるのだが、それ以上にイングランド代表の仲間として戦っている選手に負けることは許されなかったのだ。
「今回はリヴァプールの方が優勝に近い。なぜならトッテナムと彼らの間にはリーグ戦で勝ち点26の差がついていた。ただ、よく知っている相手との対戦は昨年レアル・マドリードを相手にした時とは非常に異なるものだ。2008年に自分がよく知っている選手と戦ったことを覚えている。そのうちの何人かは友達だ。あの時は数日後にイングランド代表として再会することを考えていたんだ」

「勝ちたかった。ユナイテッドでプレイしているからというだけではなく、私は敗者として数日後にイングランド代表のキャンプで彼らと会うのが耐えられなかったのさ。ユナイテッドで先発したイングランド代表メンバーはウェズ・ブラウン、私、オーウェン・ハーグリーブス、ウェイン・ルーニー。チェルシーにはジョン・テリー、フランク・ランパード、アシュリー・コール、そしてジョー・コールがいた。正直、あの戦いに負けていたら代表に行かなかったかもしれないよ。だけど我々は美しいトロフィーを掲げた。そしてこう思った。イングランド代表で彼らと会うのが待ちきれない!とね」

今回もすでにネーションズリーグに臨むイングランド代表メンバーが発表されており、リヴァプールからはトレント・アレクサンダー・アーノルド、ジョー・ゴメス、ジョーダン・ヘンダーソン、トッテナムからはダニー・ローズ、デル・アリ、エリック・ダイアー、ハリー・ケインらが選ばれている。どちらかは敗者として代表キャンプで顔を合わせることになるのだ。仲間だが、サッカー選手のプライドがそれを許さないだろう。

ファーディナンド氏もあざ笑うつもりはなかったと付け加えているが、やはり勝って代表に合流するのは気分がいいはず。仲間である前に、彼らはライバルだ。今回の決勝も意地と意地がぶつかり合う激しいバトルとなりそうだ。

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