世界中を魅了した“ワンダーボーイ”、キャリア晩年の苦悩を告白「引退が待ちきれなかった……」

若き日のオーウェン氏。圧倒的なスピードを武器にリヴァープールでゴールを量産した photo/Getty Images

「サッカーのことが嫌いになっていた」

元イングランド代表FWマイケル・オーウェン氏が、自身のキャリアを回想した。彼にとってキャリアの晩年は、「サッカーが嫌い」になるほど苦しい時期だったようだ。

1997年にリヴァプールでプロとしてのキャリアをスタートさせ、レアル・マドリード、ニューカッスル、マンチェスター・ユナイテッドでプレイし、2013年にストーク・シティで現役生活に終止符を打った“ワンダーボーイ”。並外れたスピードを武器に世界中のサッカーファンを魅了し、10代で2度のプレミアリーグ得点王に輝き、2001年にはバロンドールも受賞している。

しかし、武器となっていたスピードは足への負担が大きく、歳を重ねるにつれて怪我に悩まされる日々を送っていた。英『BT Sport』のインタビューに応じたオーウェン氏は「私は俊敏で、相手をぶっちぎって、ダッシュで切り開くんだ。それが私だった」と述べつつ「でも、ダッシュで切り開くことを躊躇するようになったんだ。私はそれをするたびに、筋肉を引き裂いていっていることを知っていたからね。最悪なのは、本能的にそれを考えてしまうことだ。『ダメだ。やるな』ってね」とコメント。
そして、その苦悩の日々を「6〜7年間は、サッカーのことが嫌いになっていた。私は引退するのが待ちきれなかったんだ。もはや、僕の本来の姿ではなかったね。連携プレイやボックスに入ることも少なくなっていった。みんなが私を偉大なストライカーとして見なくなっていったよ。メンタル的にはまだプレイできたが、フィジカル的にはそうでなかったんだ」と明かしている。

33歳でスパイクを脱いだオーウェン氏だが、その決断に至るまで様々な葛藤があったようだ。いつか指揮官としてチームを率いる姿も見て見たいものだが、はたして。

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