元イングランド代表監督も絶賛 マンUの躍進を支える“戦術の多様性”

順調なスタートを切ったモウリーニョ監督 photo/Getty Images

「昨季までの拙攻を改善した」

今季のプレミアリーグで開幕3連勝を記録したマンチェスター・ユナイテッド。今夏に加入したロメル・ルカクを筆頭に同リーグ第3節終了時点で10得点を挙げたほか、ネマニャ・マティッチのボール奪取能力を活かして同時期を無失点で凌ぐなど、隙のない戦いぶりを披露している。

イングランド代表やクリスタル・パレスなどの監督を歴任し、昨季限りで監督業を引退したサム・アラダイス氏は同クラブの直近のパフォーマンスについて言及。今季の同リーグの優勝予想で同クラブを最有力と位置づけたうえで、同クラブのストロングポイントを解説した。7日付けの英『talk SPORT』が伝えている。

「今のマンチェスター・ユナイテッドには、試合の展開や相手の出方に応じて戦術を変えられるだけの陣容が備わっているんだ。そして、その集団を束ねるのがあのジョゼ・モウリーニョ。彼の最大の強みは試合の展開や相手の戦術を即座に察知できることだ。昨季はあまりにも引き分けが多かったが、今季は(昨季までの)バリエーションに乏しい攻めを改善できているし、彼らは多くの勝ち点を積み上げるだろう」
屈強なフィジカルを活かした戦いぶりがクローズアップされている同クラブだが、躍進の理由はこの点に留まらない。ルカクやマーカス・ラッシュフォードのスピードを活かすカウンターを基本戦術としながらも、相手にリトリートされた際にはヘンリク・ムヒタリアンやファン・マタがワンタッチパスやダイアゴナルラン(斜めに走る動き)を駆使して守備隊形に風穴を開けるなど、臨機応変な攻めを繰り出している。試合の流れを的確に読み取れる指揮官と、指揮官の意図を漏れなく汲み取る選手が揃う同クラブに、今のところ穴は見受けられない。群雄割拠のプレミアリーグや欧州のコンペティションを勝ち抜くうえで、当意即妙に戦術を使い分ける資質はもはや不可欠とも言えるだろう。

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