プレミアリーグの連覇は難しい 過去16シーズンでは9つの優勝チームが翌シーズンで10ポイント以上勝ち点を落としている

沈むリヴァプール photo/Getty Images

苦しいリヴァプール

リヴァプールの負けが止まらない。

昨季はアルネ・スロット監督のもとでマンチェスター・シティのリーグ5連覇を阻止したリヴァプール。今夏の移籍市場ではフロリアン・ヴィルツら実力者を獲得し、連覇が期待されたが、蓋を開けてみると、リーグ戦12試合を消化して6勝6敗。現在11位とボトムハーフに沈んでいる。

直近のリーグ戦ではノッティンガム・フォレストと対戦したが、ホームで0-3の完敗。前節シティ戦に続いて3つのゴールを許している。

『The Athletic』では昨季のシティ、そして今季のリヴァプールが低迷していることから、優勝チームの翌シーズンの成績に注目。過去16シーズンでは9つの優勝チームが翌シーズン10ポイント以上勝ち点を取りこぼしていることが明らかになった。

最も落差が大きかったのは、14-15シーズンから15-16シーズンのチェルシー、15-16シーズンから16-17シーズンのレスターだ。どちらも勝ち点37を落としており、前者は1位から10位、後者は1位から12位となっている。

一方で優勝後のシーズンで勝ち点を落とさず上げることができたのは、11-12シーズンのマンチェスター・ユナイテッド、21-22シーズン、23-24シーズンのシティのみだった。

こうした優勝チームの没落は基本的にタイトルを獲得したことによるモチベーションの低下が理由とされることが多いが、スポーツ心理学のダン・エイブラハムズ氏は、モチベーションの低下だけでなく、複数の要因が連鎖したものだと翌シーズンの不調に言及している。

例えばチェルシーがタイトルを獲得した翌年の15-16シーズンと17-18シーズンには監督と経営陣の衝突という共通点があった。

シティが優勝した11-12シーズン後の12-13シーズンはロベルト・マンチーニ氏が夏の補強に対する不満で経営陣と揉めている。

人間がプレイし、人間がチームを運営しているため、どこかで必ず問題は発生する。そこを乗り越えられるかが連覇へのカギであり、マンチェスター・ユナイテッドの3連覇、シティの4連覇は稀であったことがわかる。

モチベーションの低下、監督と経営陣の衝突、相手チームの対策等、優勝チームの連覇を阻もうとする要素は非常に多い。今季のリヴァプールの連覇は絶望的となっており、アーセナルが優勝に最も近いチームとなっている。もし今季アーセナルがタイトルを獲得した場合、彼らは来季どのようなアプローチをとるのだろうか。

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