昨季パルマで印象的なセーブを連発し、すっかり移籍市場の人気選手となった日本代表GK鈴木彩艶。そんな鈴木は具体的にどこが優れているのか。特集を組んだのは、英『sky Sport』だ。
シント・トロイデン時代にGKコーチとして鈴木を指導したデニス・ルーデルは、何よりもずば抜けた身体能力が魅力だと称賛する。
「彼は物静かで、落ち着いている。ピッチの外ではね。しかしピッチ上では別人のようで、彼は非常にアグレッシブだ。並外れた身体能力がある。とてもパワフルでダイナミックな選手だ。まるで彼の体は筋肉だけで出来ているかのようだ。人生で彼より高くジャンプできるGKは見たことがないね。身体能力は桁外れだ」
「トレーニングの際に『ボールをどれくらい遠くへ投げられるか見せてくれ』と言ったのだが、少し目を離すとボールがハーフウェイラインを超えていたんだ。私は彼に『蹴るのではなく、投げろと言ったはずだが?』と言ったけど、彼は微笑んで『投げました』と答えた。彼にもう一度見せてくれと言ったよ。あんなに遠くまでボールを投げられるほどのパワーがあるなんて信じられなかったからね」
昨季の鈴木は55本のクロスをキャッチしていて、これは欧州5大リーグではエスパニョールからバルセロナへ移籍することになったGKジョアン・ガルシアの60本に次いで2番目に多い本数だった。この数字が鈴木のアグレッシブさを示すと言える。
同メディアはキャッチミスも9本あったと課題も提示しているが、積極的なプレイにはリスクも伴うものだ。鈴木が成長を続けているのは確かであり、前述のルーデルは鈴木がプレミアリーグでも活躍できると太鼓判を押す。
「(クロスキャッチも)彼の強みであり、プレミアリーグで活躍できると確信している理由の1つだ。彼は日本からベルギー、そこからイイタリアへと渡った。これは大きな変化だが、彼は非常に早い段階で適応してみせた。それが真に優秀な選手とそうでない選手との違いなのだ」
同メディアはもう1シーズンだけパルマでプレイしてみるのも悪くないとしながら、遅かれ早かれ鈴木がステップアップすることになると伝えている。まだ22歳と若いことも魅力で、ビッグクラブでプレイする日は確実に近づいている。