現代サッカーは「本当に退屈」「守備の技術が失われた」 闘将ジョン・テリーが物申す

現役時代、チェルシーで様々なタイトルを獲得してきたテリー氏 photo/Getty Images

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「昔はタックルできたのに、今はもうできない」

チェルシーのレジェンドである元イングランド代表DFジョン・テリー氏が、現代サッカーに物申している。

英『talkSPORT』のインタビューで「もはや私はサッカー観戦を楽しむことはない」とストレートに述べたテリー氏。現代サッカーが「とても退屈」になった理由を次のように考察する。

「マンCと対戦するとき、相手は11人をボールの後ろに配置する戦術を取る。マンCも相手を崩そうとするんだが……本当に退屈だ。シュートもほとんど見られないし、アザールやジョー・コールのように観客を席から立ち上がらせるようなプレイもほとんどない」

ポゼッション重視の強豪に対して、中堅以下が完全に割り切って引いて守る戦略。また、現代サッカーではインテンシティの高さやハードワークが求められるため、フィールド上の王様やファンタジスタは絶滅危惧種に。戦術上のルールや決まり事などを設けているクラブばかりで、ファンを魅了するような感覚的なプレイも減ってきた。これらが退屈な原因だと考えているようだ。
また、現役時代は身体を張ったプレイや相手とのギリギリの駆け引きが売りだったテリー氏は、現代サッカーの「守備」に関してもコメント。テクノロジーの進化や倫理観の変化なども影響してか、DFたちが罰を受けずに激しく挑戦することができなくなったと感じているという。

「昔はタックルできたのに、今はもうできない。守備の技術が失われてしまった。正直、残念だよ。なぜならタックルをする際、最後まで行き切ってしまうタックルもあるから。今ではみんな『そんなのダメ。退場だ』という。私はそうは思わない。私ならすぐに止まれるようなタックルなんてやらないね。本当のフットボールファンはそういう側面を見るのも大好き。これが欠けているのは大きなことだ」

現代サッカーに対してどのように感じるかは人それぞれ。ただ、よりスピーディに、そして戦術がより緻密化していく中で、ファンをワクワクさせたり、熱狂させるようなプレイは減ってきているのかもしれない。



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