親友ジョタのために…… チェルシーFWネトがクラブW杯決勝に抱く特別な思い 「彼はいつも私と一緒にいる。ディオゴのために勝ちたい」

特別な思いでCWCに挑んでいるネト photo/Getty Images

PSGとの決勝戦に挑む

チェルシーでプレイするポルトガル代表FWペドロ・ネトはパリ・サンジェルマンとのクラブW杯決勝に向けた特別な思いを語った。

クラブ世界一の称号まであと1勝と順調な歩みを見せるチェルシーだが、ネトにとって特にこの10日ほどは辛い時期であった。それはリヴァプールに所属するポルトガル代表FWディオゴ・ジョタが交通事故に遭い亡くなってしまったからだ。ネトとジョタは代表でチームメイトなだけではなく、親友としても知られている。

そんなジョタの急逝を受け入れられるはずのないネトだが、クラブW杯準々決勝、準決勝に出場。プレイできる精神状態ではなかっただろうが、出場を決めたことには親友への思いが関係しているという。クラブの公式で決勝戦を控えたネトは次のように語った。

「日曜日にピッチに立つとき、私はディオゴ・ジョタのためにこの大会で優勝したいと思っていることを知っておいて欲しい。彼はいつも私と一緒にいる。彼はいつまでも記憶に残る。私の心は、彼と彼の弟であるアンドレ・シルバ、そして彼らの家族たちとともにある。本当に辛い時期だ」

「私がイギリスに来たとき、ディオゴはすぐに私の目に留まった。私はまだとても若く、新しい国に来たばかりだったが、彼はウルブズのキープレイヤーの1人だった。しかし、彼は私と私の家族をとても助けてくれたし、人生やサッカーについて多くのことを教えてくれたんだ」

「ディオゴは私たちのポルトガル人選手グループの一員だった。メンバーはかなり多かった!ルベン・ネヴェス、ジョアン・モウティーニョ、ルベン・バイナグル、ルイ・パトリシオ、そして私とディオゴだ。私たちはとても仲が良く、ピッチ外でも多くの時間を一緒に過ごした。私たちは今でも連絡を取り合っているし、彼らとあの頃の思い出は、一生忘れないだろう。だからこそ、ディオゴがいなくなってしまったことが本当に辛いんだ」

「彼は戦士だった。いつでも誰かのために戦う覚悟ができていた。しかし、彼はよく笑う人でもあった…それは私がいつまでも忘れられないものの一つだ。そのニュースを聞いたとき、私はコーチと話をしたが、皆とても協力的だった。パルメイラスとの試合があったため、私がプレイしないことは筋が通っていないと思ったんだ。私の心の中にいつまでも残るディオゴの性格からして、彼は私たちにプレイしてほしいと願っていたと思う」

「ディオゴは今も彼の近くにいた皆を守ってくれているような気がする。だからこそ、私は彼のために戦士になりたいのだ。日曜日もそれは変わらない。チェルシーで2度目の決勝戦となり、世界王者になるチャンスがある。それが私の焦点だ。勝ちたい。ディオゴのために勝ちたい」

チームメイトやサポーターだけではなく、親友ジョタと弟のアンドレ・シルバ、そしてその家族の思いまで背負ってピッチに立つことを誓ったネト。誰よりも強い思いを持ってピッチに立つ7番のパフォーマンスに注目したい。

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