EL参加が不透明なクリスタル・パレス UEFAが複数クラブの所有権問題の調査延期と発表

FA杯で優勝したパレス photo/Getty Images

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出場停止の可能性

ヨーロッパリーグ出場権を得たクリスタル・パレスにまさかの落とし穴が生じている。UEFAが6月末、パレスの大会参加可否に関する決定を延期したと発表した。問題となっているのは、クラブ共同オーナーであるジョン・テクスター氏の「複数クラブ保有規則」違反の可能性である。

パレスは2024-25シーズンのFAカップを制し、クラブ史上初となるUEFA主催大会出場を決めた。しかしその時点で、テクスター氏はパレスの43%の株式を保有しており、同時にフランスの名門オリンピック・リヨンの筆頭株主でもあった。

この状況がUEFAの定める「同一オーナーによる複数クラブの欧州大会出場禁止規定」に抵触する恐れがあるとされ、調査が進められてきた。テクスター氏は先週、パレスの株式を米国人実業家ウディ・ジョンソン氏に売却したものの、UEFAによる調査は現在も継続中で、最終判断の時期は未定とされている。
一方でUEFAは、アイルランドのドロヘダ・ユナイテッドおよびスロバキアのドゥナイスカー・ストレダの2クラブに対し、カンファレンスリーグからの除外処分を正式決定。いずれも所有関係がルールに抵触したとされる。

UEFAの声明によれば、「最終的にCFCB第一審裁判所は、オリンピック・リヨンおよびクリスタル・パレスに関する複数クラブ所有問題の審査を延期することを決定した。これはリヨンが財務持続可能性要件違反に関する和解合意の履行状況と、フランスのDNCGによるリヨンのリーグ・ドゥ降格判断に関連している。リヨンは万一降格が確定した場合、2025-26シーズンのUEFA大会からの除外を受け入れている」と説明された。

クラブ史上初となる欧州挑戦に臨むはずだったパレスだが、最終的に出場権を手にすることができるのか、予断を許さない状況となっている。UEFAの次なる判断が注目される。

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